スプラトゥーンとスプラトゥーン2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレの比較
今回はロングブラスターのジャンプ撃ちの詳細について書いた記事です。
以前、「Splatoon2のよく聞く嘘情報を書いてみた」の記事にて、
前作よりもロングブラスターのジャンプ撃ちのブレが増えて直撃しにくくなった
嘘である。
前作のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレは10°、スプラトゥーン2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレは8°である。
ジャンプ撃ちのブレは増えたどころかむしろ減っている。
と記述していたのですが、読者の方からこれは間違いであるとの指摘をいただきました。しかし、単純にスプラトゥーン2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレが増えているというわけではなく、複数の仕様が合わせったことにより間違いであるといえるものであったため、ジャンプ撃ちの仕様の解説を兼ねた訂正の記事を書くことにしました。以下は読者の方からの意見を取り入れた記事になります。
目次
- 前作と今作のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレの比較
- メイン性能アップで前作のジャンプ撃ちの疑似的再現
- まとめ
1. 前作と今作のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレの比較
ロングブラスターのジャンプ撃ちに影響する要素はジャンプ撃ちのブレのパラメータだけではなく、ジャンプ撃ちブレ収束開始フレーム、ジャンプ撃ちブレ収束完了フレームが関わっている。SplatoonのロングブラスターとSplatoon2のロングブラスターの比較を表にすると以下のようになる。
地上撃ちのブレ(°) | ジャンプ撃ちのブレ(°) | ジャンプ撃ちブレ収束開始フレーム(F) | ジャンプ撃ちブレ収束完了フレーム(F) | |
Splatoon ロングブラスター | 0 | 10 | 1 | 60 |
Splatoon2 ロングブラスター | 0 | 8 | 26 | 70 |
これらのパラメータから線形にジャンプ撃ちのブレが収束すると仮定した場合に、SplatoonのロングブラスターとSplatoon2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレをグラフ化すると以下のようになる。
グラフの元データ(線形にブレが縮小すると仮定した場合のデータです)
SplatoonのロングブラスターとSplatoon2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレの比較
ジャンプ後経過フレーム
Splatoon ロングブラスター
Splatoon2 ロングブラスター
0
10
8
1
9.833333333
8
2
9.666666667
8
3
9.5
8
4
9.333333333
8
5
9.166666667
8
6
9
8
7
8.833333333
8
8
8.666666667
8
9
8.5
8
10
8.333333333
8
11
8.166666667
8
12
8
8
13
7.833333333
8
14
7.666666667
8
15
7.5
8
16
7.333333333
8
17
7.166666667
8
18
7
8
19
6.833333333
8
20
6.666666667
8
21
6.5
8
22
6.333333333
8
23
6.166666667
8
24
6
8
25
5.833333333
8
26
5.666666667
7.822222222
27
5.5
7.644444444
28
5.333333333
7.466666667
29
5.166666667
7.288888889
30
5
7.111111111
31
4.833333333
6.933333333
32
4.666666667
6.755555556
33
4.5
6.577777778
34
4.333333333
6.4
35
4.166666667
6.222222222
36
4
6.044444444
37
3.833333333
5.866666667
38
3.666666667
5.688888889
39
3.5
5.511111111
40
3.333333333
5.333333333
41
3.166666667
5.155555556
42
3
4.977777778
43
2.833333333
4.8
44
2.666666667
4.622222222
45
2.5
4.444444444
46
2.333333333
4.266666667
47
2.166666667
4.088888889
48
2
3.911111111
49
1.833333333
3.733333333
50
1.666666667
3.555555556
51
1.5
3.377777778
52
1.333333333
3.2
53
1.166666667
3.022222222
54
1
2.844444444
55
0.833333333
2.666666667
56
0.666666667
2.488888889
57
0.5
2.311111111
58
0.333333333
2.133333333
59
0.166666667
1.955555556
60
0
1.777777778
61
0
1.6
62
0
1.422222222
63
0
1.244444444
64
0
1.066666667
65
0
0.888888889
66
0
0.711111111
67
0
0.533333333
68
0
0.355555556
69
0
0.177777778
70
0
0
このグラフと表から、途中まではSplatoon2のロングブラスターの方がジャンプ撃ちのブレが少ないが、12Fで同じブレ(8°)になり、それ以降はSplatoonのロングブラスターの方がジャンプ撃ちのブレが少ないようになっていることが読み取れる。
Splatoon2のロングブラスターの方が下位互換なのか上位互換なのかについて考察する。ここで重要になるのは、ジャンプ撃ちを行うタイミングである。
ロングブラスターでジャンプ撃ちを行う場面は大きく分けて2種類ある。
- 地上撃ちでは直撃が取れない高台等の離れた相手に対して直撃を当てて倒す
- 接近戦になった場合にジャンプで相手の攻撃を避けつつ直撃を当てて倒す
筆者としては、1.は攻めのジャンプ撃ち、2.は守りのジャンプ撃ちという印象である。
続いて、イカのジャンプについて説明する。
イカのジャンプはBボタンを短く押す小ジャンプとBボタン長く押す大ジャンプの2種類が存在する。主に1,の高台をジャンプ撃ちで攻撃する際に使用するのは、大ジャンプであり、大ジャンプ中に射撃をするタイミングはジャンプで一番高い辺りで射撃することが多いと思われるが、この大ジャンプの高さが一番高くなるのは25F目である。
ここでもう一度ロングブラスターのジャンプ撃ちのブレを比較したグラフを見てみる。
Splatoonのロングブラスターはジャンプして1Fからジャンプ撃ちのブレが収束し、ジャンプの高さが最大となる25F目には、5.833333°までブレが減っているのに対して、Splatoon2のロングブラスターは25Fまで8°のブレが継続するため、大ジャンプからのジャンプ撃ちで相手をキルする場合の安定性が大きく下がっており、下位互換といえる。
一方で、ジャンプ直後のブレに関しては12FまではSplatoon2のロングブラスターの方がブレが少なく、近距離で相手の弾を交わしながらジャンプ撃ちを行う場合はジャンプの上昇中に撃つことが多いので、近距離の相手にジャンプ撃ちで直撃する能力に関しては相互互換だと思われる。
以上の要素から考えると、Splatoon2のロングブラスターは、Splatoonのロングブラスターと比較すると、高台の相手のジャンプ撃ちをする場合は下位互換、近距離の相手にジャンプ撃ちをする場合は相互互換であり、ジャンプ撃ちのブレが10°から8°に変わったことで当てやすくなったとは言い難く、むしろ当てにくくなったが真実だといえるだろう。ただし、近距離の直撃に関しては、ジャンプの上昇中に射撃することも多いため直撃が当てやすくなったか当てにくくなったかは曖昧であり、単に「Splatoon2のロングブラスターの方がジャンプ撃ちの直撃が当てにくい」と書くのは誤りだと感じた。
ロングブラスターは直撃で相手を強引に倒すことが強みのブキであるため、高台に対してのジャンプ撃ちが弱くなっていることは痛く、ブキとしてのメインの強みは弱体化していると思われる。
2.メイン性能アップで前作のジャンプ撃ちの疑似的再現
先ほどの記述で、Splatoon2のロングブラスターは、大ジャンプからのジャンプ撃ちのブレがSplatoonのロングブラスターに比べて劣っているという結論を出した。
そこで気になるのが、ロングブラスターのメイン性能アップの効果である。
ロングブラスターのメイン性能アップの効果はジャンプ撃ちのブレの軽減である。
このギアパワーを使えば、1のロングブラスターに近いジャンプ撃ちのブレが出せるのではないかと考えた。
ロングブラスターのメイン性能アップの効果の元データとして、
を参照させていただいた。
このグラフよりメイン性能アップが0個の場合のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレが8°に対して、メイン3個とサブ9個の場合はジャンプ撃ちのブレが5°になる。
先ほどのデータではSplatoonのロングブラスターの大ジャンプの高さが最大となる25Fでのジャンプ撃ちのブレは5.833333°となっている。そこで、Splatoon2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレが5.833333°に近い値となる値までメイン性能アップをつけて比較してみることにした。
メイン性能アップをメイン2個とサブ3個つけることでジャンプ撃ちのブレが5.81°となる。このメイン性能アップをメイン2個とサブ3個つけたSplatoon2のロングブラスターとSplatoonのロングブラスターのジャンプ撃ちのブレを比較した結果が以下のグラフになる。
グラフの元データ(線形にブレが縮小すると仮定した場合のデータです)
Splatoonのロングブラスターとメイン性能アップをメイン2個とサブ3個つけたSplatoon2のロングブラスターのジャンプ撃ちのブレの比較
ジャンプ後経過フレーム
Splatoon ロングブラスター
Splatoon2 メイン性能アップ2,3 ロングブラスター
0
10
5.81
1
9.833333333
5.81
2
9.666666667
5.81
3
9.5
5.81
4
9.333333333
5.81
5
9.166666667
5.81
6
9
5.81
7
8.833333333
5.81
8
8.666666667
5.81
9
8.5
5.81
10
8.333333333
5.81
11
8.166666667
5.81
12
8
5.81
13
7.833333333
5.81
14
7.666666667
5.81
15
7.5
5.81
16
7.333333333
5.81
17
7.166666667
5.81
18
7
5.81
19
6.833333333
5.81
20
6.666666667
5.81
21
6.5
5.81
22
6.333333333
5.81
23
6.166666667
5.81
24
6
5.81
25
5.833333333
5.81
26
5.666666667
5.680888889
27
5.5
5.551777778
28
5.333333333
5.422666667
29
5.166666667
5.293555556
30
5
5.164444444
31
4.833333333
5.035333333
32
4.666666667
4.906222222
33
4.5
4.777111111
34
4.333333333
4.648
35
4.166666667
4.518888889
36
4
4.389777778
37
3.833333333
4.260666667
38
3.666666667
4.131555556
39
3.5
4.002444444
40
3.333333333
3.873333333
41
3.166666667
3.744222222
42
3
3.615111111
43
2.833333333
3.486
44
2.666666667
3.356888889
45
2.5
3.227777778
46
2.333333333
3.098666667
47
2.166666667
2.969555556
48
2
2.840444444
49
1.833333333
2.711333333
50
1.666666667
2.582222222
51
1.5
2.453111111
52
1.333333333
2.324
53
1.166666667
2.194888889
54
1
2.065777778
55
0.833333333
1.936666667
56
0.666666667
1.807555556
57
0.5
1.678444444
58
0.333333333
1.549333333
59
0.166666667
1.420222222
60
0
1.291111111
61
0
1.162
62
0
1.032888889
63
0
0.903777778
64
0
0.774666667
65
0
0.645555556
66
0
0.516444444
67
0
0.387333333
68
0
0.258222222
69
0
0.129111111
70
0
0
このようにメイン性能アップをメイン2個とサブ3個つけることで25Fまでは、Splatoonのロングブラスターのジャンプ撃ち以上のジャンプ撃ちの精度を得ることができた。しかし、26FからはSplatoonのロングブラスターのジャンプ撃ちの精度を下回ってしまう。
この原因は、Splatoon2のロングブラスターのジャンプ撃ちブレ収束完了フレーム(F)がSplatoonのロングブラスターの60Fから70Fに変更されており、ブレが元の0°に戻るまでに必要な時間が長くなっているためである。
地上撃ちのブレ(°) | ジャンプ撃ちのブレ(°) | ジャンプ撃ちブレ収束開始フレーム(F) | ジャンプ撃ちブレ収束完了フレーム(F) | |
Splatoon ロングブラスター | 0 | 10 | 1 | 60 |
Splatoon2 メイン性能アップ2,3 ロングブラスター | 0 | 5.81 | 26 | 70 |
このため、Splatoon2のロングブラスターはメイン性能アップをどれだけつけても、大ジャンプからの降下中の射撃の精度はSplatoonのロングブラスターに劣ってしまう。
だが、ロングブラスターのジャンプ撃ちは大ジャンプの最高点近辺で射撃することが多いため、メイン性能アップをメイン2個とサブ3個つけることで疑似的にSplatoonのロングブラスターのジャンプ撃ちを体験できると思われる。
ただし、ジャンプ撃ちのブレがSplatoonのロングブラスターと似たものにできるといっても、Splatoon2のロングブラスター系には、Splatoonのロングブラスターカスタムのダイオウイカのような強引に生存時間を延ばすスペシャルを持つブキがないため前線で生き残ることが難しい、メイン性能アップをメイン2個サブ3個をつけると大幅にギア枠を圧迫するため復活時間短縮をつけてデスのリスクを軽減することができないなどの違いがある。
また、インク効率が悪化しており、1発のインク消費量が10%から11%に増加、射撃後のインクロック(インク回復不能時間)が50Fから70Fに増加しているため、インク切れが起こりやすい。
このためジャンプ撃ちのブレを擬似的に再現してもSplatoonのロングブラスターカスタムと同じような活躍をすることは難しいと思われる。
3. まとめ
今回はロングブラスターのジャンプ撃ちのブレについての仕様の解説と考察を行った。
このようにSplatoon2のジャンプ撃ちのブレは複数のパラメータから成り立っていることを筆者も初めて認知した。教えてくださった読者の方には大変感謝しています。
SplatoonからSplatoon2にかけてのジャンプ撃ちのブレの弱体化はロングブラスターに限った話ではなく、前作から続投のほとんどのシューター、ブラスター、リールガン、スピナーのブキに適用されており、今作のマニューバーにも適用されている。機会があればジャンプ撃ちのブレについては記事を書くかもしれない。
誤字や間違いがあれば指摘してもらえると嬉しいです。
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最終更新日2019年6月6日