カウンターアサリを持つことについての考察
この記事はVer.5.2.0の頃に書かれています。
カウンターアサリ(反撃用のガチアサリ)を持つことによるメリットデメリットを考察した記事です。
他の記事よりも筆者の考察に偏っている記事のため読む際には注意してください。
1万5000字以上の非常に長い記事となっています。
目次
1. はじめに
2. カウンターアサリの仕様
3. カウンターアサリを残しておく利点
補足. スメーシ―ワールドについて
4. カウンターアサリを拾うことによって得られる利点
5. 各場面のカウンターアサリの拾う利点と欠点
6. 感想
事前に
この記事では、チャンスタイム終わった際に出現する反撃用のガチアサリのことを"カウンターアサリ"と書きます。多くのプレイヤーにはカウンターアサリで伝わるとは思いますが、あくまでユーザー間の俗称であり、ゲーム内では"反撃用のガチアサリ"としか書かれておらず、"リベンジアサリ"等の他の名称で呼ぶ層もいるので念のため書いておきます。
1. はじめに
最近、カウンターアサリはいつ持つべきなのかのツイートを見ることが増えているので自分の考えをまとめてみることにした。
この記事を筆者のガチアサリのウデマエはウデマエXのXパワー2200前後のプレイヤーなので、当然考察する場合はその近辺のウデマエのプレイヤーと試合の流れに基づいた考え方になります。これよりウデマエが離れれば離れるほど、プレイヤーや試合の流れは異なるものになってくるので、注意していただきたい。
この記事を書く上での多くの人のカウンターアサリを持つ意識は、
1. チャンスタイム中に20カウントを追加する場合に拾う
2. それ以外の場合は延長戦に入る条件が厳しくなるため拾わない方が良い
の2点だけを考えていて「とりあえず残しておけば良い」という発想になっていると思う。
だが、これは筆者からするとカウンターアサリを失うリスクを恐れるあまり、よりリターンを取れる場面ですらカウンターアサリを拾っていないということが抜けている考えだと思う。
今回の記事では、カウンターアサリの仕様を踏まえた上で、上記の考えに一石を投じることができれば良いと思う。
カウンターアサリは拾うとガチアサリと同様の仕様のものになるため、前回の記事のガチアサリの利点と欠点がカウンターアサリにも当てはまるので読んでおくと良いと思う。
また、今回の記事の考察はガチアサリのルールと仕様に基づく部分も多いので、読む場合はこちらの記事のそれぞれの関連箇所を見てもらうと良いと思う。
2. カウンターアサリの仕様
ガチアサリにはないカウンターアサリ専用の仕様を記述する
A. 普通のガチアサリとは異なり、自然に消えることはなく、誰かが拾うまで残っている
B. 一度拾うと普通のガチアサリと同じになり、投げたり、落としたりすると10秒間で消滅する
C. カウンターアサリは各チームに1個しか存在できず、すでにカウンターアサリがある状態でチャンスタイムが終了した場合は、新しいカウンターアサリは出てこない
D. チャンスタイム終了前にすでに存在するカウンターアサリを回収しておくことで、新しいカウンターアサリを出現させることができる
この4点である。
この中でプレイングに大きく関わる要素はほぼAのみであり、この誰かが拾うまで消えないという個性をどのように活かすのかがカウンターアサリを取るタイミングを考える上で重要になると思う。
3. カウンターアサリを残しておく利点
多くの人がカウンターアサリを残しているということは、カウンターアサリを残しておく利点があるから残しているはずである。
カウンターアサリを残していることによって得られる利点は以下の2点だと思う。
α. カウンターアサリを拾った戦法が可能になる
β. カウントリードされているチームが延長戦に突入する場合に、カウントリードされているチームにガチアサリが存在するという条件を誰もガチアサリを持っていなくても満たせる
この2点だと思う。
これだけではわかりにくいので掘り下げていく。
α. カウンターアサリを拾った戦法が可能になる
後述の4節のようなカウンターアサリを拾うことによる戦法を用いることによってカウントを大きく稼ぐことに繋げることができることができる。しかし、この記事を書いている頃のSplatoon2のプレイヤーの大多数はカウンターアサリを有効な場面の中でも限定的な状況でしか拾っていないため、この利点は一部しか享受できていないと思う。
β. カウントリードされているチームが延長戦に突入する場合に、カウントリードされているチームにガチアサリが存在するという条件を誰もガチアサリを持っていなくても満たせる
ガチアサリで延長戦に突入する条件は、
甲. カウントリードされているチームにガチアサリが存在する
乙. チャンスタイム突入前に劣勢だったチームのチャンスタイムが継続中
の2つである。これらの条件のいずれかを満たすとカウントリードされているチームに20秒以内にチャンスタイムへ突入するまでの猶予が与えられる。
甲の条件は、カウントリードされているチームがカウンターアサリを残す利点となる理由になる。
乙の条件は、カウントリードしているチームがカウンターアサリを残しておく利点が薄いことへの理由になり、カウントリードされているチームがカウンターアサリを残す利点となる理由にもなる。
甲.「カウントリードされているチームにガチアサリが存在する」について
カウントリードされているチームにガチアサリが存在するとは、フィールドにカウントリードされているチームのガチアサリが1つでも存在すればよい。カウンターアサリが残っているならば確実に延長戦に突入できる。
カウンターアサリを残しておく利点は、延長戦が始まってから20秒間以内に敵陣ゴール手前でガチアサリを作りシュートしてチャンスタイムに繋げる行動や、誰もガチアサリを作らずにゴール手前まで詰めてスーパージャンプからのシュートでチャンスタイムに繋げる行動が可能になるためである。
延長戦に突入するだけならば1個でもガチアサリを作ることでも可能だが、延長戦が始まる前に誰かがガチアサリ作るための行動をしなければならないリスクがあり、ガチアサリには持っていなければ10秒で壊れてしまうという仕様があることとチームのガチアサリが0個になると即座に延長戦が終了してしまう仕様から、延長戦に入ってからもチームのプレイヤーの1人以上の行動が制限される欠点がある。
このようにカウンターアサリを残しておくことで、確実に延長戦に入ることができ、カウントリードされているチームの延長戦の行動の選択肢を増やすことができる。
ただし、スメーシ―ワールドのような延長戦での逆転が特に厳しいステージの場合は、延長戦に入る前にカウントリードしていた方が圧倒的に有利であるため、リスクはあるものの、カウンターアサリを残さず早めに拾う戦略を取るべきだと思う。
乙.「チャンスタイム突入前にカウントリードされている状態だったチームのチャンスタイムが継続中」について
「チャンスタイム突入前にカウントリードされている状態だったチームのチャンスタイムが継続中」という複雑な記述をしているのは、チャンスタイム突入前にカウントリードされているチームが逆転したチャンスタイムが継続している状態で試合時間5分になった場合、逆転されたチームにガチアサリが1個もなくても延長戦に入るためである。
このことから、カウントリードされるチームがカウントリードされる頃には、カウンターアサリは確実に存在する状態になっているため、カウントリードしているチームが延長戦に突入するという名目でカウンターアサリを残すという行為には全く意味がない。カウントリードしているチームがカウンターアサリを残し続ける利点を考えるならば、自分達が逆転された場合にあらかじめ残っていたカウンターアサリをノーリスクで拾えることだと思う。だが、カウントリードされたときのことを考えるよりも、カウントリードしているならば非常にローリスクでカウンターアサリを攻めに使うことができるので、カウントリードしている状態で簡単にカウントリードされないくらい大幅なカウントリードを広げる行動を取るか、ノックアウト狙いで動いた方がはるかに安定して勝利できる行動であると思う。
逆に、カウントリードしている状態のチームのチャンスタイム継続中に5分経過する場合、カウントリードされている状態のチームにガチアサリがなければそのまま延長戦に入ることなく試合が終了する。
カウントリードされているチームがこの敗北を回避するためには、
(ⅰ) 延長戦に入るまでの数秒の間にアサリを10個集めてガチアサリを作る
(ⅱ) 延長戦に入ってからカウントリードしているチームに1個もアサリを入れさせないままチャンスタイムを終える
(ⅲ) 延長戦開始から20秒以内に相手のゴールにガチアサリをシュートしてチャンスタイムに突入する
(ⅳ) カウントリードに必要なカウントを稼いで逆転する
の4段階を全て遂行する必要がある。
しかし、実際のプレイでこれら全てを遂行することはほぼ不可能であり、実質的な詰みに陥るので、カウントリードされているチームがカウンターアサリを残していない場合の欠点である。
上記のことを踏まえると、
(ⅰ) カウントリードされているチームではカウンターアサリが残っていない場合、延長戦に入れなくなったり、延長戦での行動が制限されるというリスクががある。
(ⅱ) カウントリードしているチームはカウンターアサリを残し続けていてもほとんど利点はなく、相手にカウントリードされる頃にはカウンターアサリが存在するようになっているので、非常にローリスクでカウンターアサリを使うことができる。
と考えることができ、カウントリードされているチームとカウントリードしているチームではカウンターアサリが残っている利点、失う欠点が全然違うことが分かる。
カウントリードしているチームには、カウンターアサリが残し続けている利点が少なく、カウンターアサリがない状態でも欠点がほとんどないということは、カウントリードされている状態であっても攻めが成功した場合にカウントリードができる見通しが立っていれば、カウンターアサリを逆転のために早めに使用することは戦略的に有効であると考えることができる。
また、カウンターアサリを残したままカウントリードできた場合や、相手にチャンスタイムに入られたがカウントリードされなかった場合は、カウンターアサリを早めに拾った攻めがローリスクで積極的に実行できることを考えて良いと思う。
補足. スメーシ―ワールドについて
筆者からすると、スメーシ―ワールドは、延長戦での逆転が他ステージより厳しく、延長戦までカウンターアサリを残しておく価値が他のステージよりも低いと感じる。
スメーシ―ワールドのマップは以下のようになっている。
画像の引用元
スメーシーワールド - Splatoon2 - スプラトゥーン2 攻略&検証 Wiki*
基本的にスメーシ―のガチアサリのシュートコースは以下の図のほぼ赤と黄色だけであり、マップの一番左からのルートでゴールに行くことはガチアサリのシュートではほとんど使用せず、ガチアサリ持ち以外のプレイヤーが相手に詰めて妨害するために使用することが多い。
画像の引用元
スメーシーワールド - Splatoon2 - スプラトゥーン2 攻略&検証 Wiki*
また、主要なルートが赤色と黄色の2種類があるとはいえ、基本的に使用するのは黄色のルートの方である。黄色のルートは高台からガチアサリをゴールに投げるためシュートミスが少なく、相手から倒されにくい。一方で、赤のルートは真下まで密着しないとガチアサリがゴールに届かず、相手に倒されやすいためである。
しかし、黄色のルートは橋がかかっているタイミングか、回転台が回ってきているタイミングでしか使用することができないという欠点があり、決まったタイミング以外ではカウントを稼ぐことが難しいステージになっている。
橋がかかるのはゲーム内の時間で、
4:24~4:00、3:24~3:00、2:24~2:00、1:24~1:00、0:24~0:00
の時である。
つまり、0:00から始まる延長戦の開始時に橋は閉じてしまうため、ガチアサリを入れなければならない延長戦開始からの20秒間では橋がかかっていない。
回転台を利用して、黄色のルートの台に移ることができるのはゲーム内の時間で、
4:41~4:36、3:41~3:36、2:41~2:36、1:41~1:36、0:41~0:36
の時である。
すなわち、延長戦開始から19秒経過しなければ回転台は来ず、ガチアサリを入れなければならない延長戦開始からの20秒間の間に回転台は使えない。
このため、延長戦でガチアサリを入れる場合は、赤ルートを正面突破を成功し、その後で、自力で下からガチアサリをゴールに入れるか、ゴール前を迂回して黄色ルートの高台に入ってからガチアサリを持った味方にスーパージャンプしてもらってガチアサリをゴールに入れてもらう以外の選択肢がないに等しく、相手からすれば正面突破は非常に止めやすいため、延長戦での逆転が他のステージと比べても厳しくなっている。
このようにスメーシ―ワールドのガチアサリは延長戦の20秒間で取れる選択肢がほぼ1択しかないことから、延長戦に入った時点でカウントリードされているチームがそのまま負けることになりやすいため、延長戦に入るためにカウンターアサリを残しておく価値が低く、他のステージよりも延長戦に入る前にカウンターアサリをカウントリードするための目的で拾う意識を持つべきだと思う。
4. カウンターアサリを拾うことによって得られる利点
カウンターアサリを拾うことによって得られる利点は
「ガチアサリを素早く用意できる」
というこの1点に集約されている。だが、これだけでは説明が全然足りないと思うので深堀していく。
カウンターアサリを持つプレイヤーは大抵の場合は、自陣ゴール寄りにいるプレイヤー、デスして復活したかリスポーンジャンプしてリスポーンから復帰するプレイヤーの2種類がほとんどである。リスポーン地点から復帰するプレイヤーはアサリの所持数が0個であるため、そこからガチアサリを用意するには最低でも湧きポイントを3箇所回る必要があり、短めに考えても15秒以上かかると考えるべきである。しかし、カウンターアサリを拾えば大抵のステージではリスポーン地点から5秒以内にはガチアサリを入手することができ、リスポーン地点から自陣ゴールが一番遠いタチウオパーキングでも10秒以内に入手ができる。この早さを活かしていくことがカウンターアサリを拾う上で重要になる。
ガチアサリを素早く用意できることで恩恵を受ける行動は以下の3点だと思う。
α. ゴール下へのスーパージャンプからのシュートで20カウントが稼げる
β. 相手ゴールのバリアを早めに割る選択肢を取れる
γ. スペシャル自動増加の権利を得る
α. スーパージャンプからのシュートで20カウントが稼げる
この記事を書いた時期に最も使われているカウンターアサリの使い方だと思う。
この使い方以外でカウンターアサリを拾わないプレイヤーは非常に多くいる印象である。
これはあらかじめ自分チームがチャンスタイムに突入している状態でガチアサリを持ってゴール下にいる味方にスーパージャンプからのシュートをすることで確実に20カウントを取るという使い方をする。*1
この使用法はカウンターアサリをローリスクでカウントを稼ぐことに繋げるという点では優秀であり、19カウント差以内でカウントリードされている状態を確実に逆転する場合やカウントリードしている状態で確実にリード差を広げるという目的では優秀である。
ただし、20カウント差以上カウントリードされている状態でこの行動を取ったところで、その後に待っている展開はカウンターアサリがない状態でカウントリードされている状態である。この使い方は相手にカウントリードされているのにカウンターアサリを失っている状態となってしまい、2回目の攻めに時間がかかる状態に陥っているため、あまり有用ではないと思う。
また、αの使用法を取るためにはカウンターアサリとは別にガチアサリを用意する必要があるため、カウンターアサリをバリアの破壊に使う場合に比べてチャンスタイムに入るまでの時間がかかってしまう欠点がある。
このことから、この使用法はカウンターアサリの有効な使い方の1つではあるが、ローリスクでカウントを得ることに特化しており、リターンがやや控えめな使い方であると思う。αの方法では得られるカウントのリターンが足りない場合や、残り試合時間から延長戦に入るまでにカウントリードしたい場合など短い時間でカウントリード狙うタイムアドバンテージを優先する場合はβやγのようなリスクを増やしてでもより大きいリターンを得ることを狙うカウンターアサリの使用法を検討してよいと思う。
β. 相手ゴールのバリアを早めに割る選択肢を取れる
これは自分チームの味方が十分なアサリを所持している状況で、相手ゴール近辺まで押しこんでいる状況や味方が抜けている状況だが、チーム内の誰もガチアサリを持っていない場合に、リスポーンから復帰したばかりや自陣にいてアサリを少数しか持ってないプレイヤーがガチアサリを持って前線の味方にスーパージャンプをしてゴールのバリアを破壊するタイミングを早めて一気に大量のカウントを得ることを狙う使用法である。
基本的にはスーパージャンプで拾ったカウンターアサリを運ぶが、ムツゴ楼のようにお互いのゴール地点が近い場合や味方がゴール付近というほど近くにはいない等でスーパージャンプすべきでないと判断した場合は自分で自陣ゴール前から走破して相手ゴール前にカウンターアサリを持っていく行動をすることもある。
これは有効に機能させるための前提条件があると考えている。
甲. 自分チームの味方が十分なアサリを所持しているについて
自分チームがカウントリードされている場合は、自分チームの味方がアサリをカウントリードするまでに必要なアサリの個数を所持している(あくまで目安であり、途中で多少アサリ拾う行為を挟めば足りる程度でもよい)。
自分チームがカウントリードしている場合は、最低でも自分チームの味方がアサリをペナルティカウントを消すために必要なアサリの個数を所持している場合で、理想はノックアウトが可能になるだけのアサリを所持している。
辺りがカウンターアサリを拾う上で妥当な判断基準であると筆者は考えている。
乙. ゴール下の味方にスーパージャンプした自分が着地狩りされるリスクについて
この戦法は味方がゴールのバリアを破壊するためのガチアサリがないせいでチャンスタイムに入れなくて尻込みしている状態を打破することが狙いのため、ゴール下までカウンターアサリを運ぶことができた時点で役割の8割程度は成功しているといえる。
カウンターアサリを拾ってスーパージャンプする人の生存率を上げるのであれば、ゴール近くのジャンプビーコンにスーパージャンプする、ステルスジャンプで最前衛より一歩後ろの味方にジャンプする、受け身術によって強引な生存を狙う、味方にインクアーマーを貼らせてからスーパージャンプをしてボムや確1攻撃の即死を防ぐなどの選択肢が考えられる。
この使用法は味方を含めて総崩れしてしまうとカウンターアサリを使用したにも関わらず何のリターンも得られない場合があるというリスクを含んでいるが、α.1の戦法に比べてガチアサリを作る必要がないため攻めの早さのタイムアドバンテージが大きく、複数人のアサリ入れが成立することによって大量カウントを得られるというリターンを狙った使用法である。
βのカウンターアサリの使用方法の派生
βのカウンターアサリの使用方法の派生として、延長戦に入っている場合の使用法があり、
(ⅰ) 自分チームがカウントリードされている状態で、相手ゴールの真下まで抜けた味方にスーパージャンプをして、20秒以内にゴールのバリアを破壊してチャンスタイムに突入し、カウントリードを狙う戦法
(ⅱ) 自分チームがカウントリードしている状態で、相手ゴールの真下まで抜けた味方にスーパージャンプをして、カウンターアサリを拾ってゴールのバリアを破壊して即座に延長戦を終わらせる戦法
の2種類が存在するが、こちらはこの記事を書いた頃でも使用するプレイヤーがそれなりの数いる。
似たような使用方法にも関わらず、延長戦かそうでないかで使用する人の数が全然が違うということは、延長戦に入って追い詰められるまでハイリスクな選択肢を実行しない派の人間が現時点では多数派を占めていると考えられる。
γ. スペシャル自動増加の権利を得る
素早くガチアサリを用意できることをスペシャル自動増加の権利を得るために使用する場合である。ガチアサリではスペシャル自動増加の権利を得ると、自分チームの全員が毎秒3Pのスペシャルゲージの増加、相手チームにスペシャル自動増加を与えないといった恩恵を受けることができる。
この使い方が有効になりやすいのはカウントリードしているチームだと思う。
カウントリードしているチームは、カウントリードされているチームにガチアサリがなければ、カウンターアサリを拾うことによって毎秒3Pのスペシャル自動増加の権利を得ることができる。カウントリードしているチームはカウンターアサリを失ったところで大した欠点がなく、スペシャル自動増加によるスペシャル発動とカウントリードされているチームにスペシャル自動増加がなくなったことを利用した複数人キルが成立すれば、大幅なカウントリード稼ぎやノックアウトが狙え、カウントリードがされているチームに複数人キルの拒否手段としてカウンターアサリを持つことを要求することもできる。
カウントリードされているチームは、カウントリードしているチームがガチアサリを持っていない場合は、カウントリードされているチームがガチアサリを持っていなくても毎秒3Pのスペシャル自動増加を得ることができるのでカウンターアサリを拾ってまでガチアサリを持つ状態にする必要はない。だが、カウントリードしているチームがガチアサリを持っている状態の場合にスペシャル打開を狙うのであれば、スペシャル自動増加の権利をカウントリードしているチームに与えることは不利であり、カウンターアサリを失うリスクを承知でスペシャル自動増加の目的でカウンターアサリを取ることは選択肢の1つとしてはありかもしれない。
従来はカウンターアサリはαの使い方しかほとんどされていなかった印象だが、それ以外にβやγのようなリスクはあるもののα以上のハイリターンが狙える戦法が存在することを把握していると、カウンターアサリを素早く拾う使用法にも利点があると考えられると思う。
5. 各場面のカウンターアサリを拾う場合の良し悪し
筆者なりにガチアサリをプレイしている上で、各場面のカウンターアサリを拾う場合の良し悪しを考える上で重要な要素を考えたところ、以下の3つの条件が適当だと感じた。
α. 自分チームがカウントリードしているか
β. シュート後にどれだけカウントが稼げるか
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない
α. 自分チームがカウントリードしているか
これは3節で記述したように、カウントリードしている場合とカウントリードされている場合でカウンターアサリを残す利点と失う欠点が異なることから、リスクの判断基準になると思う。
カウントリードしているチームはカウンターアサリを失う欠点はほとんどないことから早めにカウンターアサリを拾う行為がローリスクであり、自分チームにハイリターンを望める択や自分チームにはローリターンだが相手チームにリターンを取らせにくくする択を取ることもできる。
カウントリードされている場合は、早めにカウンターアサリを拾う選択肢はカウンターアサリを使用した攻めでカウントリードできずにそのまま攻めを継続できなかった場合は、2度目の逆転の攻めに時間がかかってしまい負けに繋がるリスクがあるというハイリスクな択になりがちである。このためハイリターンを狙わなければならない場面が多く、失敗するとハイリスクだけが返ってくるため判断がシビアになりやすいと思う。
今回はカウントリードしている場合は〇、カウントリードされている場合は×とした。
β. シュート後にカウントが稼げるか
βはリターンの大きさの判断基準だと思う。
βに含まれる要素は、ステージ、味方が持っているアサリの個数、アサリが湧くポイントが密集しているか、アサリのシュートコースが何か所からできているか、相手の防衛ポイントを抑え込めているか、味方と相手が撃ち合った場合に勝てるか、味方のスペシャルウェポンど非常に多くの要素が含まれていると思う。残念ながらこの記事は既に非常に長くなってしまっているため、この記事ではひとまとめの要素にしたがもっと深堀するのであれば、ステージ毎の判断基準を考えるべきだと思う。
カウントリードされている状態でカウンターアサリを使用した攻めでカウントリードが取れない場合は、そのまま2回目の攻めに継続させれるか、時間がかかるもののカウンターアサリ無の攻めを行うか、相手のカウンターアサリを含めたチャンスタイムの攻撃をしのいで2度目のカウンターアサリの反撃を行うなどの選択肢があるが、どれも難易度とリスクが高いので、今回はカウンターアサリの1回目でできるのかを良し悪しの判断基準と考えた。
カウントリードしている場合は、カウンターアサリを使用することによるリスクが非常少ないため、リターンを重視した考えになる。ノックアウトができることが理想ではあるが、カウンターアサリを使ってでも相手のガチアサリを用いた攻めを崩すためにチャンスタイム入ることを狙う場合やカウントリードを稼ぐ場合のリターンを狙う場合にはノックアウト以外でもカウンターアサリを拾う場合がある。
今回は自分チームがカウントリードされている場合は、1回のチャンスタイムで自分チームがカウントリードするまでのカウントを稼げる場合を〇、できない場合は×
、自分チームがカウントリードしている場合は、ノックアウトが狙えるまでのカウントを稼げる場合は〇、できない場合は×とした。
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない
これはスペシャル自動増加の権利の奪い合いのリターンと相手にガチアサリをシュートされることによってこちらの攻めを強引に中断されるリスクについての判断基準になると想定している。
基本的には片方のチームだけガチアサリを持っている場合は、カウントリードしているしていないに関係なくスペシャル自動増加の権利を得ることができ、一方的にチャンスタイムに突入する状態であるためガチアサリを持っている側のチームが攻めているターンになることが多い。この場合はローリスクで攻めやすく、さらにスペシャルを絡めやすいので押し込めればハイリターンが望める。
また、両方のチームがガチアサリを持っていない場合はどちらも攻めていないターンになる。この状況はお互いローリスクだが、スペシャル自動増加の権利はカウントリードされているチームにあるので、どちらかといえばカウントリードされているチームがリターンを得ている攻めのターンだと思う。
ところで、ガチアサリは両方のチームがガチアサリを同時に保持できることから両方のチームが攻めのターンであり防衛のターンでもある場合がある。これは他ルールには存在しない点であるため独特の思考を要求されるため難しいが、基本的には先にチャンスタイムに突入できた方が攻めな継続でき、チャンスタイムに突入されたチームは無理矢理防衛を要求されることになる。この場合は先にチャンスタイムに突入できたチームはハイリターンが望めたり、相手のリターンを削ることが望めると思うが、それはお互いが狙っている行為であるため両方のチームがハイリスクな択を取っている状態であると思う。
今回は相手がガチアサリを持っていない場合を〇、ガチアサリを持っている場合を×とした。
この3つの要素のリスクとリターンを天秤にかけて、有効な場面と判断した場合にカウンターアサリを拾うべきだと考えた。
例外として、「自分以外の味方がガチアサリを持っている場合」はカウンターアサリを拾う利点が少なくなりがちなため、筆者としては、基本的にカウンターアサリを拾う必要はないと思う。
1.
α. 自分チームがカウントリードしているか |
〇 |
β. シュート後にカウントが稼げるか | 〇 |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | 〇 |
これは最もカウンターアサリを拾う行動がローリスクかつハイリターンな場面である。
自分チームがカウントリードしているためカウンターアサリを拾うリスクがなく、相手にガチアサリを持っていないため相手に阻止されるリスクが少なく、カウントリードしている状態でスペシャル自動増加の権利も得ることができ、スペシャルを絡めた動きを含めてシュート後のカウントが稼げるという理想の状況である。
決まればノックアウトが余裕で狙える上にリスクもほとんどないため、この場面は積極的にカウンターアサリを拾うべきであると思う。
2.
α. 自分チームがカウントリードしているか | × |
β. シュート後にカウントが稼げるか | 〇 |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | 〇 |
これは早めにカウンターアサリを拾うことである程度のリスクはあるもののハイリターンが望める場面である。自分がカウンターアサリを持って最前線にスーパージャンプすることによって素早くカウントリード取れるくらいのカウントを稼ぐことができる。
カウンターアサリを持たなくてもスペシャル自動増加の権利は持っているので、リスクを嫌う場合は、時間がかかるもののアサリを拾ってガチアサリを作ってチャンスタイムに入ってから復帰した味方がカウンターアサリを20点追加に使う選択肢もある。
タイムアドバンテージと稼げるカウントのリターンの大きさを取るか、リスクヘッジを重視するかで採用する戦法が分かれるとは思う。
3.
α. 自分チームがカウントリードしているか | 〇 |
β. シュート後にカウントが稼げるか | × |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | 〇 |
スペシャル自動増加を狙ってカウンターアサリを持つ状況の1つである。
相手チームがガチアサリを持っていないため、カウンターリードしている状況でありながらスペシャル自動増加の権利を奪うことができる。
これは自分チームが中央より相手チームに押し込んでいる状況で相手の打開を邪魔しつつ、自分チームがアサリを集めるならば1つの選択肢としては良いと思う。
4.
α. 自分チームがカウントリードしているか | 〇 |
β. シュート後にカウントが稼げるか | 〇 |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | × |
カウントリード時でノックアウトができるハイリターンが望める場面ではあるものの、相手チームにガチアサリがあるため、お互いが攻めになっているお互いがリスクを抱える場面である。
この場合の選択肢は、カウンターアサリを拾って相手よりも先に素早くチャンスタイムに入ってノックアウトを狙うか、カウンターアサリを拾わずに相手チームのガチアサリ持ちを潰しに行くの2択になると思う。半端に拮抗している状態を維持すると相手チームのスペシャルで崩されるため注意である。
5.
α. 自分チームがカウントリードしているか | × |
β. シュート後にカウントが稼げるか | × |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | 〇 |
これは筆者からすると 、最もカウンターアサリを早めに拾う価値がない状況だと思う。
カウントリードしていないため、カウンターアサリを拾うリスクが高いが、シュートしてもカウントリードはできないため、相手にそこまで圧がかからず、ガチアサリを持たずともスペシャル自動増加の権利を持っているため、この状況で持つ利点がほとんどない。
この状況では潜伏して相手のキルを行うことや、スペシャル自動増加を受けながら塗り合いをするなりしてより好転した状況になってからカウンターアサリを拾うべきだと思う。
6.
α. 自分チームがカウントリードしているか | × |
β. シュート後にカウントが稼げるか | 〇 |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | × |
これはお互いがハイリスクハイリターンな場面である。
カウンターアサリを拾って先にシュートができればカウントリードされている状態からカウントリードを狙える場面であるではあるが、相手チームに先にガチアサリを入れられると、出鼻を挫かれる上に味方チームが倒されずに相手チームを倒さないと、アサリの集め直しになるという厄介な状況に陥る。
とはいえ、このままカウンターアサリを拾わなずに戦う場合は、相手チームのスペシャル自動増加からの攻めで崩されるリスクもあるので、強気に拾って攻めた方が好転する場合は多いのではないかと思う。
7,
α. 自分チームがカウントリードしているか | 〇 |
β. シュート後にカウントが稼げるか | × |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | × |
カウンターアサリを拾う場面が持つ価値が低い場面の1つである。
カウントリードしているため、カウンターアサリを拾うリスクはそこまで高くないが、相手チームもガチアサリを持っているため、スペシャル自動増加の権利は奪えず、シュートしても自分チームにはそこまで恩恵がない。
この状況で自分がカウンターアサリを拾う利点があるとすれば、自分チームのリターン獲得を目指すのではなく、こちらが先にチャンスタイムを入って相手チームのガチアサリを含めた攻めを邪魔する狙いになると思う。
8.
α. 自分チームがカウントリードしているか | × |
β. シュート後にカウントが稼げるか | × |
γ. 相手チームがガチアサリを持っていない | × |
これはガチアサリにおける最悪の状況である。
このまま拮抗状態で維持しているとカウントリードしているチームからスペシャル自動増加を活かしたスペシャルで複数人落ちに発展させられてノックアウトされる甚大なリスクがあるが、スペシャル自動増加の権利を奪うためにカウンターアサリを拾った場合はこのカウンターアサリを紛失した場合の逆転が非常に苦しくなる。
可能な限りこの状況にならないようにすることが理想であり、この状況からの打開は期待しない方が良いと思う。
番外編.
すでにカウンターアサリがある状態で相手にチャンスタイムに入られた場合にチャンスタイム終了までにカウンターアサリを回収する場合
拾った後で即座に次のカウンターアサリが設置されるため、リスキルされている状況でなければ、恐らく最もローリスクでカウンターアサリを入手できる場面である。
だが、自分からタイミングを計ってカウンターアサリを拾っているわけではないため、拾った後の行動を即座に考えなければならないといった点で判断が難しいと思う。
そもそも、この状況が発生している場面というのは、相手に2連続でチャンスタイムに入られているか、自分チームがチャンスタイムに入っているにも関わらずカウンターアサリを使用せずに持て余している状況であるため、この状況になること自体があまり好ましいことではないと思う。
6. 感想
この記事を書く前にカウンターアサリについて様々な意見があり、刺激を受けて自分なりにガチアサリの仕様の観点からカウンターアサリの活かし方についてじっくり考えてみましたが、想像以上に今までの自分にはカウンターアサリを活かせていない部分があったと感じました。読んだ人がガチアサリをプレイする上でのカウンターアサリを活かす考え方の発展になれば嬉しいです。
誤字や誤っている情報、欠けている情報がありましたら、教えてくれると幸いです。
記事を書いた人のTwitter
最終更新日2020年5月10日