シューター、マニューバー、スピナーの足元に発生する塗りの仕様
この記事はVer.5.2.2の頃に書かれており、Ver.5.4.0の頃に修正しています。
シューター、マニューバー、スピナーの足元に発生する塗りについての記事です。
- はじめに
スプラトゥーン2をプレイしている時にしばしば射撃しているにも関わらず足元の塗りが発生せず、相手のインクに引っかかる時があるのではないだろうか。筆者の中では、初期のL3リールガンは相手インクに引っかかった印象が強く、現在ではスプラシューター、ジェットスイーパーあたりで引っかかりを感じることが多い。
実はシューター、マニューバー、スピナーには塗りパターンに周期が存在し、これが足元塗りが発生するかどうかに大きな影響を与えている。
この中でシューターについては、さもじ / samoji 氏が作成した下記のサイトでわかりやすく表現されており、筆者のこの記事の着想になったものなので是非一度拝見してみて欲しい。
今回の記事ではこれについて掘り下げるために、シューター(リールガン、ボトルガイザーを含む)、マニューバー、スピナーに関して足元に塗りが発生する条件について調べた。
シューター、マニューバー、スピナーの塗りパターンの周期に関するパラメータについての詳細は、
Splatoon 2 - Parameter Database
の"Parameter Database"の"SplashSplitNum"の値を使用しており、筆者自身もSplatoon2内の試し撃ち場でこの周期で塗りパターンが回っていることを確認している。
目次
1. シューター、マニューバー、スピナーの足元に発生する塗り
2. 気になったシューター、マニューバー、スピナー
3. 注意点 : 表に記載出来ていない事項
4. 感想
5. 参考にさせていただいた情報
1. シューター、マニューバー、スピナーの足元に発生する塗り
シューターの足元に発生する塗りは複数の仕様が絡み合ってできている。
まずは、シューター、マニューバーの場合は以下のようになっている。
これからこの表のそれぞれの用語について説明していく。
ブキ名 | 1周期の弾数 SplashSplitNum |
1周期で足元塗りが発生する頻度 | 足元に塗りが発生する弾数 | 連射フレーム RepeatFrame |
1周期にかかるフレーム | 足元が塗られる間隔フレーム |
ボールドマーカー | 5 | 1 | 5 | 5 | 25 | 25 |
わかばシューター | 7 | 2 | 3、7 | 5 | 35 | 15、20 |
シャープマーカー | 6 | 1 | 6 | 5 | 30 | 30 |
プロモデラーMG | 8 | 2 | 4、8 | 4 | 32 | 16、16 |
スプラシューター | 8 | 2 | 4、8 | 6 | 48 | 24、48 |
.52ガロン | 5 | 2 | 2、5 | 9 | 45 | 18、27 |
N-ZAP85 | 11 | 2 | 5、11 | 5 | 55 | 25、30 |
プライムシューター | 6 | 1 | 6 | 8 | 48 | 48 |
.96ガロン | 5 | 1 | 5 | 12 | 60 | 60 |
ジェットスイーパー | 8 | 1 | 8 | 8 | 64 | 64 |
L3リールガン | 12 | 4 | 3、6、9、12 | 4 | 72 | 18、18、18、18 |
H3リールガン | 5 | 2 | 2、5 | 5 | 59 | 27、32 |
ボトルガイザー(単発) | 8 | 2 | 4、8 | 8 | 64 | 32、32 |
ボトルガイザー(連射) | 5 | 2 | 2、5 | 7 | 35 | 14、21 |
スパッタリー | 5 | 1 | 5 | 5 | 25 | 25 |
スプラマニューバー | 7 | 1 | 7 | 5 | 35 | 35 |
デュアルスイーパー | 8 | 1 | 8 | 6 | 48 | 48 |
ケルビン525 | 5 | 1 | 5 | 9 | 45 | 45 |
クアッドホッパーブラック | 7 | 1 | 7 | 6 | 42 | 42 |
スプラスピナー | 5 | 1 | 5 | 4 | 20 | 20 |
バレルスピナー | 8 | 1 | 8 | 4 | 32 | 32 |
ハイドラント | 8 | 1 | 8 | 4 | 32 | 32 |
クーゲルシュライバー(短射程) | 6 | 1 | 6 | 3 | 18 | 18 |
クーゲルシュライバー(長射程) | 6 | 1 | 6 | 5 | 30 | 30 |
ノーチラス47 | 8 | 2 | 4、8 | 4 | 32 | 16、16 |
A. 1周期の弾数
これは塗りパターンの種類である。
1発射撃するごとに次の塗りパターンに移行していき、一巡するようになっている。
例えば、ボールドマーカーは1周期の弾数が5であるため、5発すれば一巡することから、1発目と6発目は同じ塗りパターンになる。
一番短い周期はボールドマーカー、ボトルガイザー(連射)、スパッタリーの5発、一番長い周期はL3リールガンの12発である。
(内部的には15発まで設定できる模様)
B.1周期で足元塗りが発生する頻度
1周期の中で足元塗りが発生する頻度を表示している。
例えば、ボールドマーカーは1周期で1回なので5発撃つごとに1回、わかばシューターは1周期で2回なので7発撃つごとに2回の足元塗りが発生する。
後発で登場したボトルガイザー、ノーチラス47は初めから1周期で2回であったが、それ以外のブキは元々は1周期で1回であり、アップデートで足元塗りが発生する頻度を追加された結果として2回以上になっている。
これは更新データの内容からも確認でき、
「これまでより足もとに塗りが発生しやすくしました。」
という記載がされている。
具体的には、
わかばシューター : Ver.2.2.0で追加
プロモデラーMG : Ver.2.3.0で追加
スプラシューター : Ver.5.4.0で追加
.52ガロン : Ver.5.2.0で追加
N-ZAP85 : Ver.1.4.0で追加
プライムシューター : Ver.4.1.0で追加
L3リールガン : Ver.3.0.0、Ver.4.2.0、Ver.4.4.0でそれぞれ追加
H3リールガン : Ver.1.4.0で追加
と追加されている。
この中でスプラシューター、プライムシューター、L3リールガンは更新データの記述で足元の塗りが追加されたと記述したものの、1周期内の足元を塗る頻度を増やす変更だけではなく、1周期の弾数自体を短く変更することによって足元塗りを強化している。
・スプラシューター
Ver.5.3.1以前 : 6発周期で1回の足元塗り
Ver.5.4.0 : 8発周期で4発目と8発目の2回の足元塗りに変更
・プライムシューター
Ver.3.2.2以前 : 10発周期で1回の足元塗り
Ver.4.1.0 : 8発周期で1回の足元塗りに変更
・L3リールガン
Ver.2.3.3以前 : 10発周期で1回の足元塗り
Ver.3.0.0 : 15発周期の7発目と15発目の2回の足元塗りに変更
Ver.4.2.0 : 12発周期の6発目と12発目の2回の足元塗りに変更
Ver.4.4.0 : 12発周期の3発目と6発目と9発目と12発目の4回足元塗りに変更
というような強化がされている。
マニューバーに関してはスライドがあることやシューターとの差別化のためか、足元を塗る頻度が増加する調整がされたことはなく、足元を塗る頻度は1周期で1回のブキしか存在しない。
C. 足元塗りが発生する弾数
足元塗りが発生する弾数を表示している。
ボールドマーカーでは5発周期で5発目のみ発生するようになっているが、わかばシューターでは7発周期で3発目と7発目の2回発生するようになっている。
ただし、注意して欲しい情報として、試合開始時の周期の開始地点はランダムであるという点である。例えば、ボールドマーカーならば試合開始から5発目で足元を塗るとは限らず、1~5発目のいずれかで足元を塗る。もし試合開始から2発目に足元塗りが発生する弾が出た場合、その試合では以降は7発目、12発目といった具合に5発撃つごとに足元塗りが発生するようになっている。
この足元塗りが発生する弾数は基本的に射撃しない限りずれることはなく、一定時間空けたり、イカセンプクを挟んだり、スーパージャンプをしたり、サブウェポンを使用したりしても変化しない。
インク切れ状態で射撃をした場合は周期が進む。
以下の行動を行った場合は周期がリセットされてランダムな開始地点から再開となる
・スペシャルウェポンを発動する
・デスして復活する
・試し撃ち場で塗りリセットを行う
D. 連射フレーム
シューターやマニューバーが射撃ボタンを押している時に最速で射撃できる間隔である。
数字が小さいほど連射が速くクーゲルシュライバーの短射程モードが最速、チャージなしではプロモデラーMGが最速、.96ガロンが最遅である。
E. 1周期にかかるフレーム
1周期にかかる最短のフレームを表している。全体で最も短いブキはボールドマーカーとスパッタリーの25Fで、最も長いブキはL3リールガンの72Fである。
クーゲルシュライバーの短射程モードの18Fが最速だが10発しか撃てないため参考記録だと思ってよい。
F. 足元が塗られる間隔フレーム
1周期内で複数回足元を塗るブキが存在し、足元が塗られる間隔が異なるブキが存在したので、間隔フレームとして記載した。
大半のブキは2回以下なので2つ以下の記載だが、L3リールガンのみ1周期で4回足元を塗るので4つ記載している。
現在最も足元を塗る間隔が短いブキはプロモデラーMGとノーチラス47で16F×2のループ、最も足元を塗る間隔が長いブキはジェットスイーパーの64Fループとなっている。
今回は上記の6つの要素でシューター、マニューバー、スピナーの足元塗りを比較している。
2. 気になったシューター、マニューバー、スピナー
これらの情報から筆者が気になった性能をしているブキについて記載する
- スプラシューター
スプラシューターは発売から3年半が経過したVer.5.4.0にて初めて足元の塗り性能が強化されたシューターである。
Splatoon2発売当初のVer.1.1.1は、わかばシューターの足元を塗る頻度が35Fに1回、同射程のN-ZAP85は55F、.52ガロンは45Fの間隔で足元を塗っていた時代であったが、スプラシューターは36Fで足元を塗れるという射程の割にかなり足元を塗りやすいシューターであった。だが、Ver.5.3.1におけるスプラシューターは、初期の頃に比べて他の多くのシューターの足元の塗りの頻度が2倍以上に増加して相手インクに引っかかりにくくなったことによって、相対的に足元塗りの間隔が長めになり、かなり相手インクに引っかかりやすい方のブキになっていた。そして、Ver.5.4.0にてスプラシューターの足元塗りが強化され、これまでの6発間隔から変更され、4発間隔の頻度で足元が塗られるようになった。
発売から3年半の間にスプラシューターの足元塗りが1.5倍必要になるほど、スプラトゥーン2のゲームスピードが高速化しているといえるのかもしれない。
- ジェットスイーパー
ジェットスイーパーに関しては、足元を塗る間隔が64Fと現在のシューターの中で最も足元を塗るまでの間隔が長く、非常に相手インクに足元を取られやすい性能をしている。
多くのジェットスイーパーを使うプレイヤーが足回りの悪さについては苦戦していることから、この調整はジェットスイーパーを前に出にくい性能にするために意図的に足元を塗る頻度を少なく設定しているのだと思う。
- L3リールガン
L3リールガンはシューターの中で一番足元塗りの強化が多かったブキである。
初期のL3リールガンは4トリガーを撃つ72Fでようやく1回足元が塗れるという全シューターの中で1位の足元を塗る間隔の長さを誇っていたことを考えると非常に相手インクに足元を取られやすい性能をしていたのだと思う。現在では1トリガーの18F間隔で塗れるようになっており、シューターの中でも足元が素早く塗りやすいブキになっている。
L3リールガンは3発ずつ撃つ仕様であり、3発間隔で足元を塗ることから1トリガー毎に足元を塗れるブキなのだが、このブキの足元を塗る飛沫が出る周期の開始タイミングは他のシューターと同様にランダムに設定されており、1発目か2発目か3発目のいずれで塗るのかはランダムである。だが、L3リールガンは必ず3発ずつ射撃し、12発周期のためこのタイミングをずらすことが不可能である。このためL3リールガンは1トリガー時の足元を塗るタイミングが最大8F程度異なるブキとなっている。ただし、スペシャルを発動したり、デスしたりする毎に周期のタイミングがランダムで変わるため試合全体で周期が変わらないわけではない。
- H3リールガン
H3リールガンはVer.1.4.0以降ワントリガー毎に足元を必ず塗るように設定されているが、3発ずつ撃つにも拘わらず塗りパターンの周期が5となっている。このため、L3リールガンと違いトリガーを引くごとにだんだん足元を塗るタイミングがズレるので注意が必要である。
- ボトルガイザー
ボトルガイザーは2つの塗り周期を持つブキであるが、単発撃ちと連射撃ちの周期は独立しておらず、単発撃ちをすると連射撃ちの周期も移行する。逆に連射撃ちをしても単発撃ちの周期も移行していく。特に単発撃ちで後1発撃てば足元が塗られるタイミングで連射撃ちに移行して射撃すると、すぐに足元が塗られなくなる可能性があるので注意が必要である。
このブキのみシューターの中でアップデートによる強化なしで1周期で2回足元を塗るようになっているが、これはボトルガイザー自体がアップデートにより後発で登場したブキであったことから登場前に強化された可能性が高く、元々は1周期で1回足元を塗るブキであったと筆者は推測している。同じく後発ブキのノーチラス47も最初から1周期で足元を2回塗るようになっている。
- クアッドホッパーブラック
クアッドホッパーブラックは立ち射撃がデュアルスイーパーと同じ6Fであり、射撃の弾のばらけが大きく、飛沫の大きさでもデュアルスイーパーに劣っていることからインク効率以外デュアルスイーパー立ち射撃の劣化だと思っていたが、塗り周期が7発のためデュアルスイーパーよりも足元を塗る頻度が多い点で勝っていることがわかった。
だが、クアッドホッパー自体は相手陣地にスライドで切り込むことが多いのでスリップダメージを受けることは多く、勝るための差別化要素としては足りないものだと思う。
スライド前に塗りが発生する3発前の状態からスライドすることで1回目のスライドで移動した先の足元を素早く塗ることができるが、それでも足元の塗りまでに31Fかかることから相手インク影響軽減をメイン2サブ2付けないとスリップダメージを受けるので、90.0ダメージ対策程度にしかならず実用性は不明。2発以内前の状態だとスライドしながら射撃してスライド途中の足元を塗ってしまう。
- ノーチラス47
スピナーの中で唯一1周期で2回足元を塗るブキで、足元の塗りの頻度はプロモデラーMGと並んで最も多い。
リチャージができる仕様のことも考えるとスピナーの中ではかなり足元の塗りを確保しやすいブキであると思う。
3. 注意点 : 表に記載出来ていない事項
足元に発生する塗りに関連する事項について記載してきたが、まだ調べ切れておらず記載できていない事項があるので記載しておく。
- 足元に発生する塗りの大きさ、形状
ブキによって足元に発生する塗りの大きさや形状は異なる。1発の弾の塗りの飛沫が大きいブキは足元に発生する塗りの大きさも大きい気がしているが、まだ細かく調査できていないので注意していただきたい。
わかばシューターの足元を塗る形状
プレイヤーを中心に円状の塗りを作る
スプラシューターの足元を塗る形状
プレイヤーよりやや前よりに足元を塗る
わかばシューターより少し小さめに感じる
- 足元に発生する塗りの飛沫が出てから足元を塗るまでのフレーム
足元を塗っているのは急に足元が塗られるわけではなく、射撃時にブキからこぼれ落ちた飛沫が自身の足元を塗っている。高所から射撃した場合や、金網の上に立っていた場合でも足元が塗られるのはこのためである。
2フレームずつ切り抜いた画像を貼ると以下のようになる
この飛沫が出て足元を塗るまでのフレームがブキ毎に異なっているらしく、筆者が調べた限りでは、スプラシューターは射撃時から8F、L3リールガンは射撃時から6F、ボトルガイザーは射撃時から10Fで足元を塗っているため若干の差がある。
どこから射撃モーションなのかは区別が難しく、筆者の計測ミスかもしれない上に、実戦でどのくらい影響するのかはわからないが、一応把握しておいて欲しい。
これ以外にも関係する要素が存在するかもしれないが、筆者が想定できているだけでも調べきれていない事項があることを念頭に置いておいてもらいたい。
4. 感想
シューター、マニューバー、スピナーの足元を塗る仕様について調べたが、想像以上に複雑な仕様であった。
塗り周期を熟知してプレイングに取り入れているプレイヤーもいるそうだが、非常に繊細なブキのコントロールを要求される行為だと感じた。
初期のスプラトゥーン2では多くのプレイヤーが足元を取られることが多く、不満を感じる意見が当時は散見されたが、現在から比較するとシューターの多くが足元を取られやすい仕様となっていたことから納得できる意見であると思う。
5. 参考にさせていただいた情報
SHOOT
http:// https://shoot-3.firebaseapp.com/
Splatoon 2 - Ability Effect Database
http://Splatoon 2 - Ability Effect Database
誤字や間違い等があれば、指摘していただけると嬉しいです。
記事を書いた人のTwitter
最終更新日 2021年3月29日
Ver.5.4.0のスプラシューターの足元塗りの強化を記述に反映しました