スムスのノート

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スプラマニューバーのメイン性能アップの恩恵

この記事はVer.5.3.0の頃に書かれています。

スプラマニューバーにメイン性能アップを付けるとどのような恩恵があるのかをまとめた記事です。

5000字程度の記事です。

 

 

 

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・はじめに

Twitterにてスプラマニューバーのメイン性能アップの恩恵について、

1. スプラマニューバーに擬似確をする恩恵はあるのか

2. 擬似確以外の恩恵は何があるのか

3. 33.0のようなメイン性能アップを少し削った擬似確の選択肢はありか

という3点に関する質問を受けました。

質問者にはTwitterで返答しましたが、Twitterは140文字ずつしか書けないことから長文を書くのに適しておらず、深く掘り下げるのは難しいので、自分の見返し用と他の人が気になった場合のために書こうと思い、今回の記事を書きました。

 

今回の記事では参考資料として、

leanny.github.io

からデータを使用しております。

減衰ダメージのデータ等は、実際のゲーム内の試し撃ちのデータから収集しています。

 

 

目次

1. スプラマニューバーにおける擬似確の利点

2. 擬似確以外のメイン性能アップの恩恵

- 2.1 最低ダメージの確定数の減少

- 2.2 ダメージ減衰時の確定数4発を維持するフレームの延長

- 2.3 スプラマニューバー無印のクイコンの強化

3. 33.0のような調整の価値

4. まとめ

5. 感想

6. 参考させていただいた情報

 

1. スプラマニューバーにおける擬似確の利点

まずは、スプラマニューバーで擬似確を行うことの恩恵について記述する。

 

1.1 擬似確の条件

スプラマニューバーはメイン性能アップの効果でダメージを増加させることができ、メイン性能アップをメイン2サブ4(3.2個分)以上付けることでダメージが33.3で頭打ちになり、この状態では相手がスリップダメージを0.1以上受けていれば確定数が本来の4発よりも1発少ない3発で倒せるようになる擬似確3ができる。

擬似確に要求されるギア枠としては、ハイドラントの半チャージの擬似確3がサブ5(1.5個分)、L3リールガンの擬似確3がサブ8(2.4個分)、シャープマーカーの擬似確がメイン1サブ7(3.1個分)に次ぐ、4番目に少ないギア枠の要求量なので擬似確の中ではギア枠の要求量は少ない方ではある。

 

1.2 擬似確の恩恵

スプラマニューバーは擬似確を発生させると立ち射撃のキルフレームは5F、スライド射撃のキルフレームが4F短縮される。ただし、スライド射撃は相手のインクに飛び込んで奇襲することが多いので、相手にこちらのチームのインクを踏ませる必要がある擬似確自体が発生しにくい。

擬似確が発生すると立ち射撃は確定数がスプラマニューバーより1発少ないスパッタリーと同じキルフレームになり、スライド射撃はスパッタリーよりも8Fほど射撃開始が遅いので、擬似確が発動しても8Fほどスパッタリーよりもキルフレームが遅い。

 

現在のVer.5.3.0で擬似確で多く使用されているブキというと、プライムシューター、L3リールガン、デュアルスイーパー、14式竹筒銃・甲の4種のメインの印象が強いため、スプラマニューバーとそれらを比較してみた。

 

ブキ名 擬似確に必要なギアパワー 擬似確が起こせる射程 短縮されるフレーム ヒト射撃からのキルフレーム イカ状態からのキルフレーム
スプラマニューバー(立ち) 3.2 2.5 5 14 23
スプラマニューバー(スライド) 3.2 2.5 4 36 36
プライムシューター 4.2 3.1 8 12 20
L3リールガン 2.4 2.7 10 12 21
デュアルスイーパー(立ち) 4.7 3.1 6 16 25
デュアルスイーパー(スライド) 4.7 3.1 6 40 40
14式竹筒銃・甲 4.4 4.3 14 24 30

 

※ 全て擬似確発動時のキルフレームです。

※14式竹筒銃・甲のキルフレームはチャージも含みます。チャージ済みの場合のヒト状態のキルフレームは3Fになります。

 

ルフレームの計算式はこちらを参考にさせていただきました。

wikiwiki.jp

 

上記の表から考えるとスプラマニューバーは、擬似確に必要なギアパワー量こそ少ないものの、擬似確が発動しても短縮されるフレームが短く、発動しても他の擬似確ブキに優位が取れるほどキルフレームが速くならない。擬似確は相手がこちらのチームのインクを踏まなければ発動しない都合上、射程が長いほど発動しやすいため、射程の短いスプラマニューバーは擬似確が発動する機会が上記の他のブキと比べて少ない。このため、擬似確のみを目的としてスプラマニューバーにメイン性能アップを付けても大して強くならないと予想される。

 

 

2. 擬似確以外のメイン性能アップの恩恵

次に、スプラマニューバーにメイン性能アップを付ける場合の擬似確以外の恩恵について記述していく。

スプラマニューバーにメイン性能アップを付ける場合の擬似確以外の恩恵としては、

  • 最低ダメージの確定数の減少
  • ダメージ減衰時の確定数4発のフレーム延長
  • スプラマニューバーのクイコンの強化

の3種があると筆者は考える。

 

2.1 最低ダメージの確定数の減少

1つ目は、最低ダメージの確定数の減少である。

スプラマニューバーの射撃は一定フレームを経過するとダメージが減少していき、最終的に元の30.0ダメージの半分の15.0ダメージまで低下してしまう。この最低ダメージもメイン性能アップを付けることで増加させることができる。最大ダメージはメイン2サブ4(3.2個分)積むと33.3でダメージが頭打ちになるが、この最低ダメージはメイン3サブ1(3.3個分)以上積んだ場合でも増加し続ける仕様になっている。

15.0ダメージの場合は確定数が7発必要になるが、メイン性能アップをメイン3サブ1(3.3個分)以上付けると最低ダメージが16.7となり確定数が6発にできる。メイン性能アップメイン2サブ4(3.2個分)の場合は最低ダメージが16.6なので確定数は7発のままであるため、部位固有のギアを付ける際にこの恩恵を受けたい場合は、メイン1サブ8(3.4個分)かメイン2サブ5(3.5分)必要になる。

 

スプラマニューバーはダメージの減衰が入って最低ダメージを与える場面がシューターに比べて多く、平地で斜め上に立ち射撃やスライド射撃をする場合でも最低ダメージの15.0ダメージを与える場面が発生する。

スプラマニューバーは地上射撃の拡散が2.0°、スライド射撃の拡散が0.0°であることから、先端まで相手に命中させやすいこともあり、最低ダメージが発生する機会は結構多い。

 

 

 

この減衰ダメージの話は後述する。

 

2.2 ダメージ減衰時の確定数4発を維持するフレームの延長

2つ目の恩恵は、ダメージ減衰時の確定数4発を維持するフレームを増加させるである。

スプラマニューバーにメイン性能アップをメイン1(1.0個分)、メイン2サブ4(3.2個分)付けることでそれぞれ1F確定数4発を維持するフレームを延長させることができる。

 

メイン性能アップをなし、メイン1(1.0個分)、メイン2サブ4(3.2個分)、メイン3サブ1(3.3個分)のそれぞれの射撃してからの経過フレーム毎のダメージを表にすると下記のようになる。

 

射撃後経過F 減衰開始F メイン性能0 メイン性能1.0 メイン性能3.2 メイン性能3.3
1 0 30.0 30.8 33.3 33.3
2 0 30.0 30.8 33.3 33.3
3 0 30.0 30.8 33.3 33.3
4 0 30.0 30.8 33.3 33.3
5 0 30.0 30.8 33.3 33.3
6 0 30.0 30.8 33.3 33.3
7 0 30.0 30.8 33.3 33.3
8 1 28.2 28.9 31.3 31.4
9 2 26.3 27.0 29.2 29.3
10 3 24.4 25.1 27.1 27.2
11 4 22.5 23.1 25.0 25.1
12 5 20.7 21.2 22.9 23.0
13 6 18.8 19.3 20.8 20.9
14 7 16.9 17.4 18.7 18.8
15 8 15.0 15.4 16.6 16.7

 

確定数4のフレームが延長された部分を、2.1節で触れた最低ダメージの確定数が変化した部分をで示している。

 

スプラマニューバーは、減衰が始まってから2F目までしか確定数4を維持できないが、メイン1(1.0個分)、メイン2サブ4(3.2個分)付けることでそれぞれ1F確定数4発を維持するフレームを延長させることができていることがわかる。マニューバー種の弾は射撃から時間が経過しても弾速がほとんど落ちないので1F分確定数が伸びる恩恵はそこそこ大きい。

 

デュアルスイーパーを除くマニューバー種は全て減衰開始から8F目で最低ダメージになるように減衰がかかるため、1F毎のダメージ減衰が大きく、すぐに最低ダメージに到達してしまう。このため、2.1節で触れた最低ダメージに到達する機会も多い。

 

スプラマニューバーコラボのように相手のインクを突き進むブキは相手にこちらのインクを踏ませる機会が少ないため、メイン性能アップを付ける場合は、擬似確よりもこの2.1節と2.2節の恩恵を受けることを意識すると良いと思う。

 

 

[補足]

シャープマーカーでは平地で斜め上に射撃しても、15.8ダメージを与える弾までしか命中せず、最低ダメージ14.0はジャンプ射撃をしなければ発生しない。

 

シャープマーカーのダメージ減衰は下記のようになっている。 

射撃後経過F 減衰開始F メイン性能0
1 0 28.0
2 0 28.0
3 0 28.0
4 0 28.0
5 1 27.2
6 2 26.3
7 3 25.4
8 4 24.5
9 5 23.7
10 6 22.8
11 7 21.9
12 8 21.0
13 9 20.2
14 10 19.3
15 11 18.4
16 12 17.5
17 13 16.7
18 14 15.8
19 15 14.9
20 16 14.0

 

このようにシャープマーカーは減衰開始から最低ダメージへの到達がスプラマニューバーの倍の16Fの経過すると発生する仕様となっており、1F毎のダメージ減衰が少ない。

シューター種(リールガン、ボトルガイザー含む)とデュアルスイーパーは最低ダメージにするまでに必要な経過フレームが16Fとなっている。

 

 

2.3 スプラマニューバーのクイコンの強化

スプラマニューバーはクイックボムがサブウェポンであるが、メイン性能アップをサブ8(2.4個分)以上付けてメインの1発のダメージを32.5以上にすることで、クイックボムの近爆風の35.0ダメージを与えた後の確定数を3から2に減らすことができる。

ただし、実際には多くのプレイヤーが爆風ダメージ軽減・改をサブ1個付けているため、35.0ダメージ+32.5ダメージ×2 で調整すると確定数が2にならないことが少なくない。

相手が爆風ダメージ軽減・改をサブ1個付けている場合のクイックボムの近爆風のダメージは33.6であるため、メイン性能アップをメイン2サブ4(3.2個分)やメイン3サブ1(3.3個分)付けて33.3ダメージにすることで、他のメイン性能アップの恩恵を受けながら爆風ダメージ軽減・改をサブ1個付けた相手に対して確定数2で倒す調整を行うことも良いと思う。

この調整を行っても相手が爆風ダメージ軽減・改をサブ2以上付けている場合は確定数がずれることは念頭に置いておくべきだろう。

 

 

3. 33.0のような調整の価値

ここまで述べてきたが、その上でスプラマニューバーに33.0ダメージのように少しダメージを削った擬似確で運用する価値はあるのかどうかについて考えてみる。

筆者の考えとしては、現時点では33.0のような調整をする価値は低いと考えている。

理由としては、スプラマニューバーのメイン性能アップは擬似確としての恩恵よりも、ダメージ減衰を緩和する側面の方が大きく、33.0のように中途半端にダメージを上げても減衰ダメージが入った場合のキルできる距離は伸びないためである。

もし固定チームで運用する場合に味方のブキとの合わせたダメージでの確定数が変動する等の理由があれば実用性はあると思うが、適当に付けてもほとんど恩恵はなく、ギア枠を無駄にするだけだと思われる。

 

 

4. まとめ

スプラマニューバーにメイン性能アップを付ける場合の調整先としては以下のものになると思われる。

ギア枠 ギアパワー量 得られる恩恵
メイン0サブ0 0.0 何もつけない
メイン1サブ0 1.0 確定数4発の維持フレームが1F延長
メイン0サブ8 2.4 クイックボムの近爆風のダメージ+メイン2発で倒せる
メイン1サブ7 3.1 爆減サブ1の相手にクイックボムのダメージ+ メイン2発で倒せる
メイン2サブ4 3.2 最大ダメージが33.3で頭打ちになる
確定数4発の維持フレームが1F延長
メイン3サブ1 3.3 最低ダメージの確定数が7から6に減少

 

これ以外の選択肢はよほどの理由がなければ採用する価値は低いと思われる。

 

 

5. 感想

今回の記事は自分以外の人からの疑問から書かれた記事でしたが、自分があまり考えない部分についての記事だったので新鮮でした。

Splatoon2は詳しく知ろうするととても複雑なゲームで、私が記事として記述している仕様はその中の一部ですが、他の方々と深めていけたら嬉しく思います。

 

 

6. 参考にさせていただいた情報

最大ダメージや減衰ダメージが最低になるまでのフレーム

Splatoon 2 - Ability Effect Database

ルフレームの計算式の参考

検証/ブキ/メインウェポン - Splatoon2 - スプラトゥーン2 攻略&検証 Wiki*

 

 

誤字や間違っている点、考察に対する意見があれば書いていただけると嬉しいです。

 

記事を書いた人のTwitter

https://twitter.com/rougsmth

 

最終更新日 2020年9月23日