シューター、マニューバーのジャンプ射撃のブレ
シューター、マニューバーのジャンプ射撃のブレに関する記事です。
本記事はVer.5.3.0の頃に書かれており、Ver.5.4.0の頃に修正されています。
1万字程度の内容です。
-
はじめに
スプラトゥーン2のシューター種、マニューバー種、ブラスター種、スピナー種にはジャンプすると射撃のブレが増加する仕様が存在する。これは以下の画像のように照準の白い範囲がジャンプ時の方が大きくなっていることからも把握できる。
地上射撃
ジャンプ射撃
一方で、ジャンプ撃ちの仕様が複雑となっており、詳しく知らないプレイヤーは少なくないと筆者は思う。
本記事では、シューター、マニューバーのジャンプ射撃のブレについて、
を用いて記述していこうと思う。
本記事は、前提知識を要求する複雑な内容の記事となっており、下記のシューター、マニューバーの地上射撃のブレの記事を読んでから読むことを推奨します。
本記事内ではフレーム(F)に関する情報が出てきますが、筆者の計測が30fpsで行ったものであるため最大で3Fほどずれているものがあります。ご了承ください。
記事内のフレームの記述はSplatoon2自体が60fpsであるため、60fpsにしたがったフレームの記述を行います。
目次
1. シューター、マニューバーのジャンプ射撃のブレ
2. ジャンプの仕様
3. ブレの計算式(推測)
4. 特殊なジャンプ射撃
5. 筆者が把握できていない点
6. ブレが特徴的なシューター、マニューバー
7. ジャンプ射撃のブレに関連するパラメータの調整の履歴
8. 感想
9. 参考にさせていただいた情報
1. シューター、マニューバーのジャンプ射撃のブレ
シューター、マニューバーのジャンプ射撃は、特に密接に関わるパラメータとして、ジャンプ射撃拡散、ジャンプ射撃中のブレ、ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム、ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム、通常射撃拡散、の5つのパラメータが存在する。(とこれらを補完するためのパラメータが存在する。)
ジャンプ射撃は地上射撃と多くのパラメータを共有しており、厳密にはジャンプ射撃には上記の5つのパラメータ以外に、射撃していない時に1F毎に回復していくブレ、連射フレーム、プレイヤーとの当たり判定の大きさ、の3つのパラメータも関係しているが、それらも全て表に記載すると膨大な表になってしまうため割愛した。地上射撃と共有しているパラメータに関しては、パラメータの解説も含めてこちらの記事を参照していただきたい。
Ver.5.3.0におけるシューター、マニューバーのジャンプ射撃のブレのパラメータの表が以下のようになる。
- シューター
ブキ Weapon |
ジャンプ射撃拡散[°] DegJumpRandom |
ジャンプ撃ち中のブレ DegJumpBias |
ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム DegJumpBiasStartFrame |
ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム DegJumpBiasFrame |
通常射撃拡散[°] DegRandom |
ボールドマーカー | 18.0 | 0.40 | 25 | 70 | 12.0 |
わかばシューター | 15.0 | 0.40 | 25 | 70 | 12.0 |
シャープマーカー | 0.0 | 0.40 | 25 | 70 | 0.0 |
プロモデラーMG | 16.0 | 0.40 | 25 | 70 | 13.0 |
スプラシューター | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 6.0 |
.52ガロン | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 6.0 |
N-ZAP85 | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 6.0 |
プライムシューター | 6.0 | 0.40 | 25 | 70 | 2.7 |
.96ガロン | 11.3511 | 0.40 | 25 | 70 | 4.0 |
ジェットスイーパー | 8.0 | 0.40 | 25 | 70 | 3.0 |
L3リールガン | 6.0 | 0.40 | 25 | 70 | 1.0 |
H3リールガン | 1.0 | 0.40 | 20 | 50 | 1.0 |
ボトルガイザー(単発) | 0.0 | 0.40 | 25 | 70 | 0.0 |
ボトルガイザー(連射) | 13.0 | 0.40 | 25 | 70 | 8.0 |
- マニューバー
ブキ Weapon |
ジャンプ射撃拡散[°] DegJumpRandom |
ジャンプ撃ち中のブレ DegJumpBias |
ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム DegJumpBiasStartFrame |
ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム DegJumpBiasFrame |
通常射撃拡散[°] DegRandom |
スパッタリー(立ち) | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 7.0 |
スプラマニューバー(立ち) | 7.5 | 0.40 | 25 | 70 | 2.0 |
ケルビン525(立ち) | 8.0 | 0.40 | 25 | 70 | 3.2 |
デュアルスイーパー(立ち) | 8.0 | 0.40 | 25 | 70 | 4.0 |
クアッドホッパーブラック(立ち) | 12.8 | 0.40 | 25 | 70 | 7.4 |
以下に上記の表の各パラメータについて解説する。
- ジャンプ射撃拡散[°]
DegJumpRandom
これはゲーム内のジャンプ中の照準に使われる値であり、ブレに常に影響する値である。0に近いほど少ないブレとなり、0の場合は100%照準通りに弾が飛ぶ。逆に0から遠い値ほどブレた弾がでやすくなり、照準から外れた弾が飛ぶようになる。ただし、ブレを考慮しても最も多くの弾が飛ぶのは中心付近であり、あえてずらした方が弾が多く当たることはない。ジャンプ射撃拡散とブレを掛け合わせたものが、照準通りに弾が飛びやすくなる指数となる。
地上射撃の拡散である通常射撃拡散と比較して、ジャンプ射撃拡散はジャンプ中に値が変動していく点が異なる。ジャンプ射撃拡散とブレを掛け合わせたものが、ジャンプ中に照準通りに弾が飛びやすくなる指数となる。
スプラシューター、.52ガロンのジャンプ射撃拡散は、メイン性能アップを付けることによって変化する。
ブキ | ジャンプ射撃拡散[°] |
スプラシューター | 12.00 |
スプラシューター(メイン性能アップ1.0) | 9.02 |
スプラシューター(メイン性能アップ2.0) | 7.76 |
スプラシューター(メイン性能アップ5.7) | 6.00 |
.52ガロン | 12.00 |
.52ガロン(メイン性能アップ1.0) | 9.02 |
.52ガロン(メイン性能アップ2.0) | 7.76 |
.52ガロン(メイン性能アップ5.7) | 6.00 |
- ジャンプ射撃中のブレ
DegJumpBias
ジャンプ射撃のブレのパラメータであると推測される。
ジャンプ中の射撃のブレは地上射撃と異なり、DegJumpBias しか存在しないため、地上射撃のブレのように射撃の度に遷移することはなく、地上射撃のブレとは独立したジャンプ中固有の値を適用しているのだと推測される。
Ver.5.3.0におけるこのパラメータは全てのシューター、マニューバーにおいて0.40となっており、これまでのアップデートでこの値が変更されたことはない。
スプラシューターの地上射撃拡散とプライムシューターのジャンプ射撃拡散は同じ6.0°ではあるが、スプラシューターの地上射撃のブレが0.01~0.25の範囲であるのに対して、プライムシューターのジャンプ射撃中のブレは0.40であるため、同じ距離からの射撃であれば、プライムシューターのジャンプ射撃の方が命中率が低いと予想される。
プロモデラーMGのみ地上射撃の最大のブレが0,50であるのに対して、ジャンプ射撃の最大のブレは0.40と、唯一ジャンプ撃ちの最大のブレの方が低い値となっている。
- ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム
DegJumpBiasStartFrame
ジャンプ射撃の拡散はジャンプした直後から最大の拡散となり、一定のフレームが経過するまではジャンプ射撃の拡散になるが、それ以上フレームが経過すると拡散が収束し始めるようになっている。
現在、Ver.1.4.0で変更されたH3リールガン以外の全てのシューター、マニューバーでこのパラメータは25Fとなっている。なお、H3リールガンのこのパラメータはVer.5.3.0では実質的に機能していないパラメータである。
25Fというのは、プレイヤーキャラクターであるインクリングやオクタリアンが大ジャンプした時のちょうどジャンプの最高点に到達したあたりである。
- ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム
DegJumpBiasFrame
ジャンプ射撃の拡散が収束し切って地上射撃と同じ拡散になるまでのフレームである。
現在、Ver.1.4.0で変更されたH3リールガン以外の全てのシューター、マニューバーでこのパラメータは70Fとなっている。なお、H3リールガンのこのパラメータはVer.5.3.0では実質的に機能していないパラメータである。
平地から大ジャンプして元の地面に着地するまでは大体58F程度であるため、70Fというのは元の高さより低い位置にまで落下しないと経過させることができない。
- 通常射撃拡散[°]
DegRandom
これはゲーム内の地上射撃の照準に使われる値であり、ブレに常に影響する値である。0に近い値ほど少ないブレとなり、0の場合は100%照準通りに弾が飛ぶ。逆に0から遠い値ほどブレた弾が出やすくなり、照準から外れた場所に弾が飛ぶようになる。ただし、ブレを考慮しても最も多くの弾が飛ぶのは中心付近であり、あえてずらした方が弾が多く当たることはない。地上射撃拡散とブレを掛け合わせたものが、照準通りに弾が飛びやすくなる指数となる。
ジャンプ射撃拡散のジャンプ射撃拡散軽減開始フレームからジャンプ射撃拡散収束完了フレームの間の拡散の1F毎の収束度合いは、ジャンプ射撃拡散と通常射撃確認の差分だけ縮む。
N-ZAP85、ジェットスイーパーの通常射撃拡散は、メイン性能アップを付けることによって通常射撃拡散を小さくすることで、ジャンプ後25F~70Fのブレを軽減することができる。
スプラシューター、.52ガロンはメイン性能アップを付けることによってジャンプ射撃拡散を小さくすることでジャンプ射撃のブレを小さくしていたが、Ver.4,7.0にてジャンプ射撃拡散と通常射撃拡散の両方を小さくできるようになったため、それ以前よりもジャンプ後25F~70Fのブレを軽減することができるようになった。
ブキ名 | 通常射撃拡散[°] |
スプラシューター | 6.0 |
スプラシューター(メイン性能アップ1.0) | 5.4 |
スプラシューター(メイン性能アップ2.0) | 5.15 |
スプラシューター(メイン性能アップ5.7) | 4.8 |
.52ガロン | 6.0 |
.52ガロン(メイン性能アップ1.0) | 5.4 |
.52ガロン(メイン性能アップ2.0) | 5.15 |
.52ガロン(メイン性能アップ5.7) | 4.8 |
N-ZAP85 | 6.0 |
N-ZAP85(メイン性能アップ1.0) | 5.4 |
N-ZAP85(メイン性能アップ2.0) | 5.15 |
N-ZAP85(メイン性能アップ5.7) | 4.8 |
ジェットスイーパー | 3.0 |
ジェットスイーパー(メイン性能アップ1.0) | 2.61 |
ジェットスイーパー(メイン性能アップ2.0) | 2.41 |
ジェットスイーパー(メイン性能アップ5.7) | 2.1 |
2. ジャンプの仕様
Splatoon2のプレイヤーキャラクターのジャンプは以下の仕様がある。
ジャンプは小ジャンプと大ジャンプの2種類があり、ボタンを押している長さで変化する。
平地でその場でジャンプして、元の高さの地面に着地するまでの時間(=滞空時間)は、小ジャンプは36F、大ジャンプは58F程度である。ただし、チャージャーのチャージ中、スピナーのチャージ中、相手のインクを踏んでいる状態の場合はジャンプの高度が下がるため滞空時間も短くなる。
小ジャンプ射撃
大ジャンプ射撃
ジャンプの発生は入力受付から発生2F(※ジャンプ発生から相手インクを脱出するまでには12F程度かかる)、ジャンプ状態になると即座に射撃拡散がジャンプ拡散に移行し、一定フレーム経過すると拡散が収束し始め、最終的に地上射撃と同等の拡散まで収束する。
ジャンプ前の射撃拡散
ジャンプ開始直後の射撃拡散
この時点ですでにジャンプ射撃拡散になっている
ジャンプ直後からジャンプ射撃拡散軽減開始フレームより少し経過した時の射撃拡散
ある程度拡散が収束しているが、まだ地上射撃よりも拡散が多い
ジャンプからジャンプ射撃拡散収束完了フレーム以上経過した後の射撃拡散
地上射撃と同じ射撃拡散になっている
これがジャンプ射撃の拡散の流れである。
3. ブレの計算式(推測)
弾が照準通りに飛ぶ指数(0に近いほど狙った場所に弾が飛びやすい)をブレ率とすると、ジャンプ射撃のブレ率は上記の表の数値を用いてることで表すことができるが、ジャンプ射撃のブレは3つの段階に分かれる。
段階1 : ジャンプ直後からジャンプ射撃拡散軽減開始フレームまでの場合
ブレ率は、
ジャンプ射撃拡散 ÷ (1 - ジャンプ射撃のブレ)
で計算される。
段階2 : ジャンプ射撃拡散軽減開始フレームからジャンプ射撃拡散収束完了フレームまでの場合
この段階は、ジャンプ射撃拡散が1F毎に変化し続けており、恐らくジャンプ射撃拡散は線形に収束していると予想され、ジャンプ射撃拡散を表すと、
ジャンプ射撃拡散 - 【 (ジャンプ射撃拡散 - 地上射撃拡散) × { (ジャンプ直後からの経過フレーム - ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム) / (ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム - ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム) } 】
となる。
そのため、ブレ率は、
ジャンプ射撃拡散 - 【 (ジャンプ射撃拡散 - 地上射撃拡散) × { (ジャンプ直後からの経過フレーム - ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム) / (ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム - ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム) } 】 ÷ (1 - ジャンプ射撃のブレ)
で計算される。
段階3 : ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム以降の場合
ブレ率は、
地上射撃拡散 ÷ (1 - ジャンプ射撃のブレ)
で計算される。
以上の3つの段階でジャンプ射撃のブレ率はできていると予想される。
- 例 : N-ZAP85の場合
恐らく、上記の説明だけではほとんどの人が理解し辛かったと思われるので、N-ZAP85を例にしてジャンプ射撃のブレを説明していこうと思う。
N-ZAP85のパラメータは、ジャンプ射撃拡散が12.0°、ジャンプ射撃中のブレが0.40、ジャンプ射撃拡散軽減開始フレームが25F、ジャンプ射撃拡散収束完了フレームが70F、通常射撃拡散が6.0、メイン性能アップを最大である5.7個分付けた場合の通常射撃拡散が4.8°である。
まずはジャンプ射撃拡散を求めることから始める。
段階1 : ジャンプ直後からジャンプ射撃拡散軽減開始フレームまでの場合
N-ZAP85のブレ率は、
ジャンプ射撃拡散12.0° ÷ (1 - ジャンプ射撃のブレ0.40)
で計算される。
よって、20.0程度のブレ率になる。
ジャンプ後1~25Fはこの状況に該当する。
段階2 : ジャンプ射撃拡散軽減開始フレームからジャンプ射撃拡散収束完了フレームまでの場合
この段階は1F毎にジャンプ射撃拡散の値が変化し、N-ZAP85の場合はメイン性能アップを付けることでも変化するが、今回はジャンプ後60F経過した状態で、メイン性能アップは0個の状態を想定する。
この時のN-ZAP85のジャンプ射撃拡散は、
ジャンプ射撃拡散12.0° - 【 (ジャンプ射撃拡散12.0° - 地上射撃拡散6.0°) × { (ジャンプ直後からの経過フレーム60F - ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム25F) / (ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム70F - ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム25F) } 】 ÷ (1 - ジャンプ射撃のブレ)
で計算される。
よって、7.33....程度のジャンプ射撃拡散になる。
N-ZAP85のブレ率は、
ジャンプ射撃拡散12.0° ÷ (1 - ジャンプ射撃のブレ0.40)
で計算される。
よって、12.22程度のブレ率になる。
今回は60Fで行ったが、この状況はジャンプ後26~70Fに該当する。
段階3 : ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム以降の場合
N-ZAP85のブレ率は、
地上射撃拡散6.0° × (1 - ジャンプ射撃のブレ0.40)
で計算される。
よって、10.0程度のブレ率となる。
ジャンプ後70F以降はこの状況に該当する。
上記の段階1~3を踏まえた上で、N-ZAP85はメイン性能アップの効果で地上射撃拡散の値が6.0~4.8まで軽減できるので、メイン性能アップを0.0個付けた場合と、メイン性能アップを最大の5.7個付けた場合の2種類のジャンプ後0~75F目までのジャンプ射撃拡散は以下の値になると推測される。
ジャンプ後経過フレーム | メイン性能アップ(0.0) | メイン性能アップ(5.7) |
0 | 6.00 | 4.80 |
1 | 12.00 | 12.00 |
2 | 12.00 | 12.00 |
3 | 12.00 | 12.00 |
4 | 12.00 | 12.00 |
5 | 12.00 | 12.00 |
6 | 12.00 | 12.00 |
7 | 12.00 | 12.00 |
8 | 12.00 | 12.00 |
9 | 12.00 | 12.00 |
10 | 12.00 | 12.00 |
11 | 12.00 | 12.00 |
12 | 12.00 | 12.00 |
13 | 12.00 | 12.00 |
14 | 12.00 | 12.00 |
15 | 12.00 | 12.00 |
16 | 12.00 | 12.00 |
17 | 12.00 | 12.00 |
18 | 12.00 | 12.00 |
19 | 12.00 | 12.00 |
20 | 12.00 | 12.00 |
21 | 12.00 | 12.00 |
22 | 12.00 | 12.00 |
23 | 12.00 | 12.00 |
24 | 12.00 | 12.00 |
25 | 12.00 | 12.00 |
26 | 11.87 | 11.84 |
27 | 11.73 | 11.68 |
28 | 11.60 | 11.52 |
29 | 11.47 | 11.36 |
30 | 11.33 | 11.20 |
31 | 11.20 | 11.04 |
32 | 11.07 | 10.88 |
33 | 10.93 | 10.72 |
34 | 10.80 | 10.56 |
35 | 10.67 | 10.40 |
36 | 10.53 | 10.24 |
37 | 10.40 | 10.08 |
38 | 10.27 | 9.92 |
39 | 10.13 | 9.76 |
40 | 10.00 | 9.60 |
41 | 9.87 | 9.44 |
42 | 9.73 | 9.28 |
43 | 9.60 | 9.12 |
44 | 9.47 | 8.96 |
45 | 9.33 | 8.80 |
46 | 9.20 | 8.64 |
47 | 9.07 | 8.48 |
48 | 8.93 | 8.32 |
49 | 8.80 | 8.16 |
50 | 8.67 | 8.00 |
51 | 8.53 | 7.84 |
52 | 8.40 | 7.68 |
53 | 8.27 | 7.52 |
54 | 8.13 | 7.36 |
55 | 8.00 | 7.20 |
56 | 7.87 | 7.04 |
57 | 7.73 | 6.88 |
58 | 7.60 | 6.72 |
59 | 7.47 | 6.56 |
60 | 7.33 | 6.40 |
61 | 7.20 | 6.24 |
62 | 7.07 | 6.08 |
63 | 6.93 | 5.92 |
64 | 6.80 | 5.76 |
65 | 6.67 | 5.60 |
66 | 6.53 | 5.44 |
67 | 6.40 | 5.28 |
68 | 6.27 | 5.12 |
69 | 6.13 | 4.96 |
70 | 6.00 | 4.80 |
71 | 6.00 | 4.80 |
72 | 6.00 | 4.80 |
73 | 6.00 | 4.80 |
74 | 6.00 | 4.80 |
75 | 6.00 | 4.80 |
ジャンプ後60F経過時のN-ZAP85のメイン性能アップ0.0個と5.7個の画像を切り取って、照準の左上を揃えるように画像を透過させて重ね合わせた画像が下記のようになる。
この時、メイン性能アップ0.0個のジャンプ射撃拡散の値は7.33、5.7個のジャンプ射撃拡散の値は6.40となっているが、 画像でも照準の大きさが異なることが読み取れる。
ただし、60F経過しているということは、平地ならばすでにジャンプして地面についている状態であり、実戦での差はこれより小さいことがほとんどであると考えてもらいたい。
ブレの計算式についての詳細は下記の記事で記述しているが、筆者もまだまだわからない点が多いので暫定的なものであることを注意していただきたい。
4. 特殊なジャンプ射撃
Splatoon2には、ジャンプ射撃拡散になることなくジャンプ射撃することができる方法が存在する。ここでは、それらを紹介する。
- デュアルスイーパーのスライドジャンプ射撃
マニューバー種の中でデュアルスイーパーのみ1回目のスライドの後でジャンプすることができ、そのままスライド状態を維持してジャンプ射撃することができる。
スライドジャンプ射撃は通常のジャンプ射撃と以下の部分が異なり、通常のジャンプ射撃よりもエイムがあっているのであればかなり命中しやすい。
射撃拡散 | プレイヤーとの当たり判定の大きさ | 照準 | |
ジャンプ射撃 | 8.0 | 2.0 | 2 |
スライドジャンプ射撃 | 2.0 | 2.5 | 1 |
このスライドジャンプ状態を維持できるのは筆者が調べた限りでは最大22Fあり、ジャンプしながらスライド射撃を4発行うことができる。
- インクレール射撃
インクレールの内にいる時にジャンプボタンを押してインクレールから脱出するとジャンプ射撃拡散になってしまうが、インクレール内で射撃ボタンを押して自動でインクレールからジャンプ射撃を行ったり、インクレールの終わり際に自動でジャンプをさせられる場合は大ジャンプより高度は下がるものの、地上射撃拡散のままでジャンプ射撃を行うことができる。
5. 筆者の未解決な点
ジャンプ射撃のブレについては、筆者の推測の確信が取れない部分や把握できていない部分がいくつかあるためここに記載する。
5.1 DegJumpBiasの解釈
筆者は最初は、地上射撃の最大のブレの名称がDegBiasであることから、DegJumpBiasをジャンプ中の射撃で2発以上連続して射撃する場合に増加するブレの上限のパラメータであると推測していた。
だが、スプラシューターの例で考えてみても、DegJumpBiasのパラメータである0.40にジャンプ中の射撃のみで最大のブレに到達するには40発の連続射撃が必要であり、まず不可能であることから、もしジャンプ射撃の最大のブレだとしても、恐らく地上射撃の1発目のブレ(最小のブレ)、2発目以降に増加するブレの合計値をジャンプ中でも共有しており、最大のブレのパラメータのみジャンプ中固有の値を適用しているのだと以前は推測していた。
しかし、ブラスター種は1発目のブレ(最小のブレ)のDegBiasMinが0.0、2発目以降に増加するブレのDegBiasKfが0.0、最大のブレのDegBiasが0.0となっているにも関わらず、DegJumpBiasの値は0.50に設定されている。もし、地上射撃のブレと連動しているパラメータであるならば、ブラスター種のDegJumpBiasの値は0.0に設定されていると予想できる。
このことから現在の筆者は、DegJumpBiasは地上射撃のブレとは独立しているジャンプ射撃中のブレのパラメータであると推測した。
5.2 DegJumpBiasInterpolateRateの解釈
スプラシューターと.52ガロンのメイン性能アップの効果は、通常射撃拡散の DegRandom とジャンプ射撃拡散の DegJumpRandom の値を小さくする効果以外に、 DegJumpBiasInterpolateRate というパラメータを小さくする効果がある。
この DegJumpBiasInterpolateRate はメイン性能アップが導入されたVer.4.3.0から追加されたパラメータであり、スプラシューターと.52ガロン以外には適当に与えた値になっているため、この2種のジャンプ射撃をブレを軽減するために設定されたものであることは推測できるが、筆者はその効果の検討を付けることができていない。
これに関しては、下記のモノトーン氏の推測の記事を参照してもらいたい。
6. ブレが特徴的なシューター、マニューバー
ジャンプ射撃の拡散やブレが特徴的なシューター、マニューバーを紹介する。
- シャープマーカー、H3リールガン、ボトルガイザー(単発)
これらのシューターはジャンプ射撃拡散の値が地上射撃拡散の値と同じであるため、ジャンプしても一切弾のブレが増加しない。そのため、射程を延ばす目的や相手のインクを踏まない目的で積極的にジャンプ撃ちを使用することができる。これらのブキのジャンプ射撃拡散軽減開始フレームとジャンプ射撃拡散収束完了フレームは実質的に機能していない。
- デュアルスイーパー
スライド1回からのジャンプ射撃を行うことで、ジャンプ射撃拡散を6.4°から2.0、プレイヤーへの弾の当たり判定の大きさを2.0から2.5、照準が1つという極めて命中精度の高いジャンプ射撃を最大4発行うことができる。
7. ジャンプ射撃のブレに関連するパラメータの調整の履歴
ジャンプ射撃のブレのパラメータは対戦におけるバランス調整で幾度も行われている。
今回はジャンプ射撃のブレに関連する調整の履歴で上記の表で用いたパラメータのみまとめた。
各ブキの登場時のパラメータは以下であった。
現在では強化されたパラメータは赤、弱体化されたパラメータは青、メイン性能アップで強化できるようになったパラメータは紫で表している。
- シューター
ブキ Weapon |
ジャンプ射撃拡散[°] DegJumpRandom |
ジャンプ撃ち中のブレ DegJumpBias |
ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム DegJumpBiasStartFrame |
ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム DegJumpBiasFrame |
通常射撃拡散[°] DegRandom |
ボールドマーカー | 18.0 | 0.40 | 25 | 70 | 12.0 |
わかばシューター | 15.0 | 0.40 | 25 | 70 | 12.0 |
シャープマーカー | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 0.0 |
プロモデラーMG | 16.0 | 0.40 | 25 | 70 | 13.0 |
スプラシューター | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 6.0 |
.52ガロン | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 6.0 |
N-ZAP85 | 12.0 | 0.40 | 25 | 70 | 6.0 |
プライムシューター | 10.0 | 0.40 | 25 | 70 | 3.0 |
.96ガロン | 14.0 | 0.40 | 25 | 70 | 5.0 |
ジェットスイーパー | 10.0 | 0.40 | 25 | 70 | 3.0 |
L3リールガン | 6.0 | 0.40 | 25 | 70 | 1.0 |
H3リールガン | 6.0 | 0.40 | 25 | 70 | 1.0 |
ボトルガイザー(単発) | 0.0 | 0.40 | 25 | 70 | 0.0 |
ボトルガイザー(連射) | 13.0 | 0.40 | 25 | 70 | 8.0 |
- マニューバー
ブキ Weapon |
ジャンプ射撃拡散[°] DegJumpRandom |
ジャンプ撃ち中のブレ DegJumpBias |
ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム DegJumpBiasStartFrame |
ジャンプ射撃拡散収束完了フレーム DegJumpBiasFrame |
通常射撃拡散[°] DegRandom |
スパッタリー(立ち) | 12.0 | 0.4 | 25 | 70 | 7.0 |
スプラマニューバー(立ち) | 7.5 | 0.4 | 25 | 70 | 2.0 |
ケルビン525(立ち) | 8.0 | 0.4 | 25 | 70 | 3.2 |
デュアルスイーパー(立ち) | 6.4 | 0.4 | 25 | 70 | 5.0 |
クアッドホッパーブラック(立ち) | 12.8 | 0.4 | 25 | 70 | 7.4 |
調整の履歴
- Ver.1.4.0
プライムシューター
地上での射撃のブレを約10%減らしました。
ジャンプ直後の射撃のブレを約40%減らしました。
通常射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
3.0° | 2.7° |
ジャンプ射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
10.0° | 6.0° |
.96ガロン
地上での射撃のブレを約8%減らしました。
ジャンプ直後の射撃のブレを約14%減らしました。
通常射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
5.0° | 4.6° |
ジャンプ射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
14.0° | 12.0° |
H3リールガン
ジャンプ直後の射撃のブレが収束し始めるまでの時間を5/60秒短くしました。
ジャンプ直後の射撃のブレが収束し始めてから収束しきるまでの時間を15/60秒短くしました。
ジャンプ射撃拡散軽減開始フレーム | |
変更前 | 変更後 |
25 | 20 |
ジャンプ射撃拡散軽減完了フレーム | |
70 | 50 |
※更新データの内容は15/60秒短くしましたと記述されているが、実際には20/60秒短くされている。恐らく誤表記だと思われる。
デュアルスイーパー
スライド後、次の行動が行えるようになるまでの時間を8/60秒短くしました。
スライド後、次の行動が行えるようになるまでの間、構え撃ちをしながら少し移動できるようにしました。
※スライド1回目からのジャンプが可能になり、照準1つでのジャンプ射撃が可能になった。
- Ver.2.3.0
ジェットスイーパー
ジャンプ直後の射撃のブレを約20%軽減しました。
ジャンプ射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
10.0° | 8.0° |
H3リールガン
ジャンプ直後に射撃しても、射撃のブレが増えないようにしました。
ジャンプ射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
6.0° | 1.0° |
デュアルスイーパー
構え撃ちではない通常の姿勢で発射する場合の射撃のブレを約20%軽減しました。
通常射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
5.0° | 4.0° |
- Ver.3.2.0
シャープマーカー
ジャンプしても射撃がブレないようにしました。
変更前 | 変更後 |
12.0° | 0° |
- Ver.4.1.0
.96ガロン
ジャンプ射撃のブレを約5.5%軽減しました。(更新データに記述なし)
ジャンプ射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
12° | 11.3511° |
- Ver.4.3.0
スプラシューター、.52ガロン
メイン性能アップのギアパワーが追加され、ジャンプ中での射撃ブレを軽減できるようになりました。
ジャンプ射撃拡散 | |
初期値 | 最大 |
12.0° | 6.0° |
- Ver.4.4.0
ジェットスイーパー
「メイン性能アップ」のギアパワーを付けているとき、 これまでの効果に加えて、地上での射撃中のブレを軽減する効果を追加しました。
通常射撃拡散 | |
初期値 | 最大 |
3.0° | 2.1° |
Ver.4.6.0
スプラシューター、.52ガロン、N-ZAP85
「メイン性能アップ」のギアパワーを付けているとき、これまでの効果に加えて、地上での射撃中のブレを軽減する効果を追加しました。
通常射撃拡散 | |
初期値 | 最大 |
6.0° | 4.8° |
Ver.4.9.0
.96ガロン
地上での射撃中のブレを約8%軽減しました。
通常射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
4.34545° | 4.0° |
Ver.5.4.0
デュアルスイーパー
通常の姿勢でジャンプ直後に射撃するときのブレを約25%増加しました。
ジャンプ射撃拡散 | |
変更前 | 変更後 |
6.4° | 8.0° |
履歴を見て思うこと
- H3リールガンの調整
H3リールガンはジャンプ射撃拡散軽減開始フレームとジャンプ射撃拡散軽減完了フレームが調整された唯一のシューターである。(※ジャンプ射撃拡散軽減開始フレームはVer.1.2.0のノヴァブラスターとホットブラスターで調整している)
これはH3リールガンというブキが1トリガーで射撃する3発が連続で命中しなければ貧弱なブキとなっているため、1発外れることが致命的であり、Ver.1.3.0以前のH3リールガンはジャンプ射撃ではまともに3発連続で命中しなかったためである。
そこでVer.1.4.0にて、ジャンプ射撃拡散軽減開始フレームとジャンプ射撃拡散軽減完了フレーム早めることでジャンプ射撃拡散が軽減されやすくし、3発連続で命中しやすく調整したのだが、それでも当時のH3リールガンに求められるジャンプ射撃の3発連続で命中を遂行するには性能不足であった。
最終的にVer.2.3.0にてジャンプ射撃拡散の値を通常射撃拡散の値と同じにすることで強引に安定して3発連続で命中できる形にしている。この結果として、Ver.1.4.0で調整したジャンプ射撃拡散軽減開始フレームとジャンプ射撃拡散軽減完了フレームは実質的に無意味なものとなり、変化された値でVer.5.3.0まで残り続けている。
- シャープマーカーの調整
シャープマーカーはVer.3.2.0にて、唐突にジャンプ射撃拡散を12.0°から0°に変更するという大幅な強化を受けている。それまでのシャープマーカーは地上射撃特化のシューターであり、N-ZAP85との差別化に悩むシューターであったが、Ver.3.2.0からはジャンプ射撃を積極的に使用することができるフルオートシューターという独自の強みを持つメインウェポンとなっている。
- デュアルスイーパーの調整
マニューバーの中で射撃拡散が少ないブキといえばスプラマニューバーの印象が強いと思うが、Ver.5.3.1以前はジャンプ射撃拡散ではスプラマニューバーが7.5°に対して、デュアルスイーパーが6.4°とマニューバーの中で最もジャンプ射撃拡散が少ないブキとなっていた。このため、デュアルスイーパーは他のマニューバーとは一線を画す性能ジャンプ射撃を揃えているブキであったといえる。しかし、メイン性能アップを付けて擬似確3を利用したキルを主軸に戦うデュアルスイーパーカスタムが猛威を振るったためか、Ver.5.4.0にてジャンプ射撃のブレを6.4°から8.0°に弱体化された。 勘違いしている人が少なくないが、スライド中のジャンプ射撃は弱体化されていない。
8. 感想
シューター、マニューバーの地上射撃のブレの記事を書いてから1年程経過して、ジャンプ射撃のブレの記事を書こうと決心して書いたが、1年避けていただけの複雑さがジャンプ射撃のブレの仕様にはあると感じた。
この記事を読んだ方のジャンプ射撃の使い方に何か変化があれば嬉しく思う。
9. 参考にさせていただいた情報
Splatoon 2 - Parameter Database
Splatoon 2 - Parameter Database
スプラトゥーンの拡散遷移の仕様とメイン性能アップ(スシ・52)について - モノトーンの伝説日記
スプラトゥーンの拡散遷移の仕様とメイン性能アップ(スシ・52)について - モノトーンの伝説日記
誤字や間違い等があれば、指摘していただけると嬉しいです。
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最終更新日 2021年3月29日
Ver.5.4.0のデュアルスイーパーの性能について更新しました