スムスのノート

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クイックボムのインク効率アップ(サブ)の必要性

この記事はVer.5.1.0の頃に書かれており、Ver.5.2.2の頃に修正しています。

クイックボムのインク効率アップ(サブ)を付ける価値があるのかを検討する記事です。

 

 

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  • はじめに

クイックボムがサブウェポンのブキを使用する時にインク効率アップ(サブ)(通称:サブ効率)のギアを付けているプレイヤーを今でもそこそこの頻度で目撃する。

しかし、2017年11月24日に配信された更新データVer.2.0.0にて、猛威を振るった3連投クイックボムを弱体化させるために、クイックボムのインク効率アップ(サブ)の効果が33%も減少されており、漠然と積むだけでは弱いギアとなっている。

今回の記事では、クイックボムのインク効率アップ(サブ)を積む価値があるのかを複数の点で検討していく。

インク消費量やインク回復力アップの厳密なデータは、

インク効率アップ(サブ) - Splatoon Wiki

を参照させていただいたが、上記のサイトは現在では閉鎖してしまったため、現在でもデータを閲覧したい方は多少データに違いはあるものの、

Splatoon 2 - Ability Effect Database

こちらのデータベースの"Sub Weapon Dependent" の中の"Burst Bomb"と"General Abilities"の"Ink Recovery Up"を参照することを推奨します。

 

先に結論を書いておくと、クイックボムのインク効率アップ(サブ)は他のサブウェポンのインク効率アップ(サブ)のように漠然と積むことは適しておらず、3連投を頻繁に行う場合に採用するギアだと思う。

 

 

目次

1. クイックボムの基本性能

2. インク消費量を20%軽減するギアパワー数の比較

3. クイックボムの回転率比較

-3.1 インク効率アップ(サブ)とインク回復力アップの比較

-3.2 インク効率アップ(メイン)について

4. インク効率アップ(サブ)を付ける価値がある場合

- 4.1 クイックボムを3連投する場合

- 4.2 ロングブラスターネクロの場合

- 4.3 それ以外のブキの場合

5. 結論

6. 感想

7. 参考にさせていただいた情報

 

1. クイックボムの基本性能

クイックボムの基本性能は以下のようになっている

 

インク消費

インク消費量 40.0%
インクロック 50F
インク効率アップ(サブ)の効果 最大20%減少

ダメージ系

直撃ダメージ 60.0
近爆風ダメージ 35.0
遠爆風ダメージ 25.0

 

クイックボムの特徴として、インク消費が40%とサブウェポンの中で最もインク消費量が少ないことに加えて、インクロックが50Fとサブウェポンの中でトラップ、ジャンプビーコンの0Fに次いで短いインクロックに設定されている点がある。

インクロックの長さに関してはサブウェポンの基準といえそうなスプラッシュボムのインクロックが60Fであるといえば感覚がわかりやすいかもしれない。
また、クイックボムは1発で倒すことはできないので、2連投や3連投したり、メインと組み合わせて使用することも多い。

 

 

2. インク消費量を20%軽減するギアパワー数の比較

スプラッシュボムの場合はインク効率アップ(サブ)をつけることが回転率の向上に直結するが、クイックボムはインク効率アップ(サブ)の効果が最大20%軽減と非常に低く設定されている。

この20%軽減というものが他のサブウェポンやメインウェポンにとってどれくらいのギアパワーで得られるものなのかを表した一覧表が下記のようになる。

(公式の5.7表記です。メインギアパワー1つが1.0、サブギアパワー1つが0.3で表記。)

 

  20%減少に必要なギアパワー数 5.7個分つけた場合の減少量
クイックボム 5.7 20%
インク効率アップ(サブ)小 2.6 30%
インク効率アップ(サブ)中 2.1 35%
インク効率アップ(サブ)大 1.8 40%
インク効率アップ(メイン)中 1.6 45%
インク効率アップ(メイン)大 1.0 50%

 

グループ 該当するもの
インク効率アップ(サブ)小 ロボットボム、ポイズンミスト、タンサンボム
インク効率アップ(サブ)中 スプラッシュボム、キューバンボム、カーリングボム、
ポイントセンサー、スプラッシュシールド、トーピード
インク効率アップ(サブ)大 トラップ、スプリンクラー、ジャンプビーコン
インク効率アップ(メイン)中 大以外のメインウェポン
インク効率アップ(メイン)大

プライムシューター、ノヴァブラスター、H3リールガン、

ダイナモローラー、リッター4K、4Kスコープ、

ハイドラント、キャンピングシェルター

 

上記のように、他のサブウェポンではクイックボムの約1/2~1/3程度でクイックボムのインク効率アップ(サブ)の5.7個分と同等の軽減効果を得ることができてしまう。

インク効率アップ(メイン)はどのサブウェポンのインク効率アップ(サブ)よりも大きい軽減効果がある。メインと組み合わせて使用することが多いクイックボムの場合はこちらも考慮することが他のサブウェポン以上に大事である。

インク効率アップ(メイン)大のメインウェポンでクイックボムがサブウェポンのブキは存在しないのでこちらは参考程度に考えるとよい。

 

 

3. クイックボムの回転率の比較

 

クイックボムの回転率を向上に貢献するギアは、インク効率アップ(サブ)、インク回復力アップ、インク効率アップ(メイン)の3種である。

 

3.1 インク効率アップ(サブ)とインク回復力アップの比較

クイックボムの回転率の計算式は、

クイックボムのインク消費量× 100%のインク回復にかかる時間R + インクロックL

で求めることができる。

これはクイックボムを1個ずつ投げれる回転率を表し、数字が小さいほど短い間隔でクイックボムを投げられるようになるということである。 

Lは50Fで固定である。

今回の計算は秒で考えているので、Lは50/60(秒)とする。

関連するギアパワーを一切付けない場合、Bは0.40(=40%)、Rは3.00(秒)である。

このとき、クイックボムの回転率は、

0.40 × 3.00 + 50/60 =2.033333

となる。

すなわち、デフォルトでは大体2.03秒に1個くらいクイックボムは投げられる。

 

これを使用するギア枠毎に計算した結果の一覧表が下記のリンクになる。

docs.google.com

 

それぞれのギア枠で最も回転率の良い配分をしているものを黄色で着色している。

3連投が可能となる最低限のギアパワーであるメイン3サブ2のところは赤色で着色している。

また、追加ギアパワー倍化のギアを採用しなければ実現できなかったり、そもそも実現できないギアは空欄にしてある。  

結果の一覧表を見ればわかるように、クイックボムの回転率だけを考えるのであれば、インク回復力アップの圧勝であり、クイックボムの回転率の向上目的でインク効率アップ(サブ)を付ける価値が出るのはギアパワーをメイン2サブ5(=3.5個分)以上インク回復力アップのギアパワーに割くという極端なギアの場合のみである。

 

3.2 インク効率アップ(メイン)について

インク効率アップ(メイン)はクイックボムとのコンボでもなければ違和感があるかもしれないが、実際には、メインで塗ってからインク回復をほとんど挟まずにクイックボムを投げるシーンというのは想像以上に多く、この場合にクイックボムを投げれない場合はインク効率アップ(サブ)を付けるのではなく、インク効率アップ(メイン)を使用した方が良いことが多い。

インク回復力アップとインク効率アップ(メイン)の付ける比率に関してはブキやプレイングによって異なるのでプレイして調節するべきだろう。

 

 

 

 4. インク効率アップ(サブ)を付ける価値がある場合

ここまででインク効率アップ(サブ)がクイックボムの回転率向上には価値が低いことは述べてきたが、インク効率アップ(サブ)には全く価値がないわけではなく、インク消費量が100%を超える動きをする場合という限定的な条件では採用する価値がある。

ここでは、それらについて紹介していく。

 

4.1 クイックボムを3連投する場合

筆者の中ではクイックボムの3連投は2種類ある

A. インク効率アップ(サブ)を3.6個(メイン3サブ2)以上付けることによって、インク回復を挟むことなくクイックボムの3連投を行うこと

B. インク効率アップ(サブ)を3.5個(メイン2サブ5)未満を付けて、クイックボムを2連投をして倒せなかった場合に、50Fのインクロック+クイックボムを投げるために必要なインク回復を挟んだ後にもう1個クイックボム投げること

の2種類である。それぞれについて説明していく

 

  • Aのクイックボムの3連投について

クイックボムを3連投するには通常では120%のインクが必要であり、インク効率アップ(サブ)なしでは絶対にすることができない。

3連投ができるようになると近爆風の35.0ダメージ×3で相手を倒すことができる、3連投の内1回でも直撃すれば残り2個は遠爆風の25.0ダメージの場合でも倒せるといった強みがある。

これらは100%に近いインク消費をするとはいえ強力であり、過去に猛威を振るったため、ギア枠を圧迫させることによるパワーダウンを受けており、クイックボムを3連投するには最低でもメイン3サブ2(=3.6個分)のギアパワーが必要である。これは全ギア枠の2/3に近いだけの枠を使用するため非常に重く、サブ性能アップなどと併用し辛くなっている。

さらに、クイックボムがギリギリ3連投できるメイン3サブ2(=3.6個分)の回転率1.832333は、その半分のギア枠であるインク回復力アップのサブ6(=1.8個分)の回転率1.826533に劣る。

このため3連投する場合は、クイックボムの回転率を上げるついでに3連投をするのではなく、3連投を積極的に使うことを前提としたプレイングや戦略の場合に採用すべきだと思う。

 

  • Bのクイックボムの3連投について

 

Bのクイックボムは、前提として100%のインクがある、インク効率アップ(サブ)、インク回復力アップはなしという前提条件の場合を想定した上で、

(i) クイックボムの2連投の直撃2回で倒そうとする(インク消費量40%×2 = 残りインク20%)

(ii) 2連投で相手を倒すことに失敗する

(iii) 追撃のクイックボムを投げるためにインクロック(50F)+不足のインク20%を回復して3個目のクイックボムを投げる

といった場合に(iii)の3個目のクイックボムを投げるまでの時間を短縮するという目的でインク効率アップ(サブ)を採用する場合である。

この場合に重要な要素はクイックボムの回転率ではなく、3個目のクイックボムを投げるまでの時間を短縮することである。

 

3個目のクイックボムを投げるまでの時間の計算式としては、

(クイックボムのインク消費量B×3 - インクタンクの残量) / (1 / 100%のインク回復にかかる時間R) + インクロックL

で求めることができる。

関連するギアパワーを一切つけず、インクタンクが満タンの場合、

(0.40×3 - 1) / (1 / 3.00) + 50 / 60 = 1.43333 (秒)

となる。

これについて、インクタンクが満タンの場合において、インク効率アップ(サブ)とインク回復力アップを付けた場合の一覧表が以下のようになる。

インク効率アップ(サブ)がメイン3サブ2以上についてはインク回復を挟む必要がないので0とした。

docs.google.com

フレームに変更したい方は各々で値に60を掛ければ確認できます。 

 

この一覧表を見てもらえればわかるように、インクタンクが満タンの場合において3個目のクイックボムを素早く投げるという点に関しては、3連投が可能であるメイン3サブ2以上付ける場合以外でもインク効率アップ(サブ)を付ける方がインク回復力アップよりも優れていることが分かる。

ただし、インクタンクが満タンという前提条件の状態が起こりやすくするためにはインク回復力アップが必要になるため、考えなしにインク効率アップ(サブ)を付けるのではなく、自身が3個目のクイックボムを投げたいタイミングに間に合う程度にインク効率アップ(サブ)を付けて、残りはインク回復力アップを付けて回転率の向上とインクタンクが満タンにしておく方が好ましいと思う

 

こちらのクイックボムの3連投は、Aと比べた場合にギア枠の圧迫が少なくすることもできる代わりに、3連投の間に50Fのインクロック+インク回復という時間を挟むことが最も大きな違いである。

ギアの自由度が上がることは大きな利点だが、3個目を投げるまでの隙ができることから、相手に逃げられる欠点やイカやタコはダメージを受けてから60F経過で体力の回復が始まることから3個目のクイックボムが耐えられやすくなる欠点がある。

クイックボムの射程までメインウェポンの攻撃が届くジェットスイーパーカスタムのようなブキでは、3個目のクイックボムを投げる前提となるこの積み方はあまり適しておらず、インク効率アップ(メイン)かインク回復力アップを付けた方が良いと思う。

 

 

4.2 ロングブラスターネクロの場合

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ロングブラスターネクロは、1発のインク消費量が11%もあり、メインとクイックボムのコンボをする上でインク消費量が50%を超えてしまう唯一のブキである。それに加えて、射撃後のインクロックが70Fもあるため、クイコンを2連続で行うにはギアパワーでの補強が必須となる。

ロングブラスターネクロにおけるクイコンの回数の調整をする場合は、以下のようなものがオススメとなる。

※表記が長くなるので、インク効率アップ(メイン)をメイン効率、インク効率アップ(サブ)をサブ効率と表記します。

 

  • 4.2.1 インク系ギアをサブ2使用する場合

クイボ2回と合わせた場合の射撃数が1回から2回増える

・メイン効率サブ1サブ効率サブ1

・サブ効率サブ2

 

サブ2使用する場合、メイン効率サブ2ではクイコン2回はできない。

よって、少ないギア枠でクイコン回数を増やす場合はサブ効率を付ける価値がある。

 

  • 4.2.2 インク系ギアをサブ3使用する場合

クイボ1回と合わせた場合の射撃数が5回から6回に増える

メイン効率サブ3

メイン効率サブ2サブ効率サブ1

 

この場合はメイン効率だけでも可能だが、メインの射撃とクイボの頻度次第ではサブ効率を付ける価値がある。

 

  • 4.2.3 それ以上付ける場合

クイボ1回の後の射撃数を6回から7回に増やす

メイン効率サブ6 (1.8/5.7)

 

クイボ2個投げ後の射撃数を2回から3回に増やす

メイン効率メイン1サブ1サブ効率メイン1サブ2 (2.9/5.7)

 

上記のように射撃回数を通常より2回以上増やす場合はギアの圧迫が厳しい。

ロングブラスターネクロはメインの硬直が長めで奇襲に弱いため潜伏の動きが多くなりやすいことも考えると、サブ3よりもインク系のギア枠を増やす場合は、増やした枠にはインク回復力アップを付けることが良いと思う。

 

 

4.3 それ以外のブキの場合

クイックボムがサブウェポンのブキのインクロックは以下のようになっている 。

ブキ インクロック(F)
プロモデラーPG 15
シャープマーカーネオ 20
スプラシューター 20
ジェットスイーパーカスタム 20
ロングブラスターネクロ 70
L3リールガンD 20
カーボンローラーデコ 横振り 40
カーボンローラーデコ 縦振り 45
ヒッセン 35
スプラスピナー 30
スプラマニューバー 20

 

このようにロングブラスターネクロ以外のメインのインクロックはそこまで長くなく、1回のクイコンのインク消費量も50%未満のため、クイックボムとメインのコンボを連続で行うためにインク効率アップ(サブ)を付ける価値は低い。

基本的にはインク効率アップ(メイン)とインク回復力アップを併用して、インク効率アップ(サブ)はインク回復を挟むクイックボムの3連投の間隔を短くしたい場合に付けるべきだろう。

 

 

 5. 結論

 上記のことから、クイックボムのインク効率アップ(サブ)については、

・メイン3サブ2以上付けて3連投を戦略に組み込む

・メイン3サブ2以下付けてインク回復を挟んだ3連投の間隔を短くする

・サブ2以下付けてロングブラスターネクロのクイコンを使いやすくする

といった限定的な場合に付けるのが良いと思う。

 

クイックボムを投げやすくすることに関しては、

・ひたすらクイックボムの回転率を上げるだけならばインク回復力アップのみを付ける

・メインとの併用を行う場合はインク効率アップ(メイン)とインク回復力アップを併用して調整して付ける

・2連投後の3個目の投合をするまでの間隔を短くしたい場合にはインク効率アップ(サブ)を付ける

とするのが良いと思う。

 

 

6. 感想

 自分の中ではクイックボムのインク効率アップ(サブ)は非効率だと思っておりずっと付けていなかったが、世間では今でも付けている人がたくさんいたので細かく調べてみたが、やはり限定的な場合を除いては付けるべきギアではないという結論が得られた。

クイックボムのブキになんとなくインク効率アップ(サブ)を付けている人はこの機会にギアを見直してはどうだろうか。

 

 

7. 参考にさせていただいた情報

・インク効率アップ(メイン)、インク効率アップ(サブ)、インク回復力アップの情報元

インク効率アップ(サブ) - Splatoon Wiki (現在は閉鎖済み)

Splatoon 2 - Ability Effect Database

 

 

誤字や間違い等があれば、指摘していただけると嬉しいです。

 

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【大規模な記事更新履歴】

2020年3月23日

Ver.5.1.0における記事を記述しました。

 

2020年7月21日

内容をVer.5.2.2に対応し、クイックボムのインク効率アップ(サブ)の利点について再考し、記事を修正しました。

  

 

最終更新日 2020年7月21日