スリップダメージと相手インク影響軽減の仕様と考察
この記事はVer.4.5.0の頃に執筆、Ver.5.0.1の頃に1度目の修正、Ver.5.2.0の頃に2度目の修正を行っています。
本記事は16000字以上の非常に複雑で長い記事となっています。
0. 最低限の調整先まとめ
この記事を検索して閲覧した人が、読む量を最小限にしたい場合への救済策として、求める情報としての頻度が多かったと思われる項目に対しての、筆者の推奨する相手インク影響軽減の調整先だけ記述した。
相手インク影響軽減をサブ1付けることを推奨
・エクスプロッシャーの90.0ダメージで一撃死することを避けたい
・マニューバーのスライド中にスリップダメージを受けたくない
・1F毎のスリップダメージを0.3から0.2に減らしたい
相手インク影響軽減をサブ2付けることを推奨
・擬似確ブキを奇襲した時に相手に擬似確を決められて返り討ちにされたくない
・正面から擬似確2プライムシューターと撃ち合いたい
・ヒッセンのクイックボム+メインのコンボで倒されることを減らしたい
相手インク影響軽減をサブ4かメイン1サブ1付けることを推奨
・正面から擬似確3ブキ(シャープマーカー、L3リールガン、スプラマニューバー、デュアルスイーパー、クアッドホッパーブラック)と撃ち合いたい
相手インク影響軽減をどれだけ付けても安定した対策は困難
・正面から擬似確1の14式竹筒銃と撃ち合うことをしたい
簡潔な調整先は上記のようになる。
擬似確1の14式竹筒銃はサブ2以上付けて奇襲することを推奨する。
上記のような調整を推奨する理由や、相手インク影響軽減の他の効果について詳しく知りたい方は記事のこれ以降の部分も熟読すると良いと思う。
目次
- 2.1.スリップダメージを受けている時に表示される集中線
- 2.2. 間接的に相手インク内の移動速度に関わるギアパワー
--3.4.1. スリップダメージ無敵時間が復活するまでのクールタイム
--3.4.2. ダメージを受けている場合のスリップダメージ無敵時間について
1. はじめに
Ver.4.3.0でメイン性能アップが追加されて以降、メイン性能アップのダメージを上げる効果がある様々なブキでダメージキャップになるまでメイン性能アップを付けて本来よりも1発少ない数で倒すギア構成にする戦法(通称:擬似確)が活躍してきている。
この記事を最初に書いた頃のVer.4.4.0ではメイン性能アップを付けて擬似確を用いるプライムシューターベッチューが高い使用率で活躍し、この記事の1度目の修正を行ったVer.5.0.1ではメイン性能アップのギアを付けて擬似確を用いるL3リールガンとL3リールガンDがほとんどのシューターの使用を押しのけるほどに活躍し、この記事の2度目の修正を行ったVer.5.2.0ではデュアルスイーパーカスタムがどのルールでも圧倒的使用率を誇っておりその中の一部がメイン性能アップを付けて擬似確を行っており、上記のVer.4.3.0からVer.5.2.0にかけて使用率最上位層ではないものの、メイン性能アップを付けて擬似確を用いることで1Fでもスリップダメージを受けた相手をフルチャージ1発で倒す14式竹筒銃・甲がブキとして活躍している。
このように擬似確を用いた戦法はメイン性能アップの登場以降ゲームのトップメタに絡んできており、その対策手段として有効な密接に関わる、スリップダメージや相手インク影響軽減のギアは重要な要素であると私は思う。
しかし、スリップダメージや相手インク影響軽減の効果は複雑な仕様であるにも関わらず、ゲーム内で把握する方法がほとんどなく、公式の調整内容には詳細な効果の説明がないので、詳しく仕様を把握している人は非常に少ないと思う。
今回の記事では参考資料として、
のデータを使用してスリップダメージと相手インク影響軽減の仕様の説明と考察を行いました。
ただし、上記のサイトは現在では閉鎖してしまったため、これからデータを閲覧したい方は多少データに違いはあるものの、
Splatoon 2 - Ability Effect Database
こちらのデータベースの"Ink Resistance Up"を参照することを推奨します。
本記事では公式のギアパワーの効果表記である、メイン1個を1.0、サブ1個を0.3で表記しています。一応、ギアパワーの個数も括弧書きで補足しています。
2. 相手インク内にいる悪影響の説明
相手のインク内のいる時の悪影響は様々だが大まかに以下の効果がある
※いずれも相手インク影響軽減のギアパワーが0の場合
- 非射撃時のヒト移動速度が0.24まで下がる
- 射撃中のヒト移動速度が0.12まで下がる
- スピナーのチャージ中のヒト移動速度が通常のチャージ中のヒト移動速度の50%まで下がる
- ジャンプ力が0.8まで下がる(通常の大体3分の2程度の高さ)
- イカ状態が強制的に解除される
- 入って1F目から1F毎に0.3ダメージずつ受けて最大40.0ダメージ受ける
- 18.0ダメージ以上受けると、一瞬集中線が表れ相手のマップに映るようになる
2.1. スリップダメージの集中線の意味
7. の効果の補足になるが、スリップダメージを受けると画像のような集中線が出ることはご存知の方もいるのではないだろうか。
これをスリップダメージの上限になったと勘違いしている人がいるがそれは誤りである。これは自身がダメージを18.0ダメージ以上受けたことを意味している。
実際に検証した方の動画を貼らせていただく。(この動画はVer.3.0.0の時期であるため、まだスリップダメージを無効にする効果はない)
上記の検証している方の動画を見ると集中線の表示は、
スリップダメージが1F毎に0.3ダメージ受ける相手インク影響軽減0.0では60F、
1F毎に0.2ダメージ受ける相手インク影響軽減0.3(サブ1)では90F、
1F毎に0.1ダメージ受ける相手のインク影響軽減3.0(メイン3)では180F
となっているため集中線は18.0ダメージで表示されることがわかる。
この18.0ダメージとは相手のマップに自分の姿が映るようになるダメージであり、スリップダメージに限らず、相手の射撃等で18.0以上になった場合にも表示される。試合中に表示された場合は自分の場所が相手にバレている可能性があることを意識してみるといいだろう。
ジェットパック発動中の相手プレイヤーに18.0ダメージ以上与えた場合は、ジェットパックの発動地点がマップに映るようになる。ジェットパックの発動地点が把握できていない場合に発動後の着地点狩りを狙う場合はダメージを与える価値がある。
補足として、Ver.4.2.0、Ver.4.3.0のトーピードは飛び散るインクが18.0ダメージであることと、18.0ダメージでマップに映る仕様を活かして、広範囲の索敵が可能だった。Ver.4.3.1以降ではトーピードの飛び散るインクのダメージが12.0ダメージになっているためこの戦法は使えない。
2.2. 間接的に相手インク内の移動速度に関わるギアパワー
間接的に相手インク内の移動速度に関連するギアパワーとして、ヒト移動速度アップとイカダッシュ速度アップがある。
ヒト移動速度アップの効果は相手のインク上の移動速度には適用されない(そうでないと相手インク影響軽減の効果の意味が薄くなるので当然ともいえる)。
イカダッシュ速度アップの効果で自身の移動速度が速い状態で相手インク内に侵入すると、止まるまでに移動する距離が長くなり、途切れ途切れの相手インクを強引に進むことができる(スリップダメージは受けたり、スリップダメージ無効時間を消耗したりはするので注意)。こちらは振っていないタンサンボムを投げた塗り跡を泳ぐ場合などで実戦でも使われている。
これに関しては下記のヤグラ乗りガチ勢茜ちゃんの検証動画が参考になると思う。
こちらの動画はこの記事の相手インク影響軽減の他の部分にも関わる項目が含まれているのであらかじめ見ておくことを推奨する。
安全靴で疑似確を何とかしたい人のための動画😊 pic.twitter.com/Td96K6cepd
— ヤグラ乗りガチ勢茜ちゃん (@Kotonoha_yagura) 2020年5月21日
3. 相手インク影響軽減の効果の説明
後でそれぞれの効果について説明するが相手インク影響軽減について大まかに説明する。
相手インク影響軽減の効果は、
- 相手インクの中での移動速度の向上
- 相手インクの中でのジャンプ力の向上
- スリップダメージ上限の低下
- スリップダメージが上限になるまでの時間を延長(Ver.3.0.0で追加)
- スリップダメージを一定時間受けない時間の追加(Ver.4.3.0で追加)
- スリップダメージを受けない範囲の追加
の6種類がある。
また、それぞれの効果は
- Ver1.4.0 (1.の効果の強化、及び、不具合修正)
相手インク影響軽減のギアパワーに関して、下記の状態の場合、最大までギアパワーを使用しているときにしか効果が発揮されていなかった問題を修正しました。
- シュータータイプのブキで射撃しながらの移動中
- マニューバータイプのブキで射撃しながらの移動中
- ボム系のサブウェポンやスペシャルウェポンを構えながらの移動中
- Ver.3.0.0 (3.の効果の強化、4.の効果の追加)
相手のインクを踏んでいることによるダメージの最大値を減らす効果を強化しました。
新たに、相手のインクを踏んでいることによるダメージの速度を遅くする効果を追加しました。
- Ver.4.3.0 (5.の効果の追加)
このギアパワーをつけているとき、相手のインクを踏んですぐのわずかな時間は足元インクによるダメージを受けないようになる効果を追加しました。
このギアパワーをたくさんつけているほど、上記のダメージを受けない時間が延長されるようにしました。
- Ver.4.4.0 (5.の効果の強化)
相手インクを踏んでから、ダメージを受け始めるまでの時間を延ばしました。
※ギアパワーを最大まで付けたとき、これまでよりも9/60秒長くなります。
- Ver.4.6.0 (1.、2.の効果の強化)
相手のインクを踏んでいることによるジャンプ力の低下を防ぐ効果を強化しました。
相手のインクを踏んでいることによるヒト状態の移動速度の低下を防ぐ効果を強化しました。
と何度かアプデで効果が強化されている。
いずれの効果もスリップダメージとは関係があるが、メイン性能アップをダメージキャップまでつけたブキの対策になるのは5.の効果が最も大きく、次点で2.と4.と6.の効果が関わってくる。
効果の説明は複数の要素に関わるものが多いので、比較的単独で効果が解決しているものから説明していく。
3.1. 相手インクの中での移動速度の向上
相手インク中での移動速度は、非射撃中の移動速度、射撃中の移動速度、スピナーのチャージ中の移動速度の3種類に分類され、それぞれの移動速度の上昇倍率は違う。
特に非射撃時の移動速度と射撃時の移動速度はサブ1 ~メイン1(基本ギアパワー0.3~1.0個)の時の効果が大きく設定されているが、スピナーのチャージ中の移動速度には少量の時に効果が大きく設定されておらず、緩やかに上昇する。
相手インク影響軽減の効果の検証で、射撃せずに歩いた場合のみの効果を検証している人が結構多いが、それは非射撃時の移動速度であり、射撃中の移動速度とは違うものを測定していることから、射撃中の効果の測定には全く意味がないので注意が必要である。
もし、射撃中の移動速度の検証をしたい場合は、シューターやマニューバーのインクタンクを空っぽにした状態で相手インクの上を歩けば検証できる。
1. 非射撃時の移動速度
相手インク影響軽減0.0(サブ0)の非射撃時の移動速度は0.24、5.7(メイン3サブ9)では移動速度は0.769である。つまり、最大で3.2倍の移動速度になる。
参考 : スプラシューターの非射撃の移動速度は0.96
2. 射撃時の移動速度
相手インク影響軽減0.0(サブ0)の射撃時の移動速度は0.12、5.7(メイン3サブ9)では移動速度は0.420である。つまり、最大で3.5倍の移動速度になる。
参考 : スプラシューターの射撃時の移動速度は0.72
3. スピナーのチャージ中の移動速度
※チャージ中の移動速度に関しては誤った情報である可能性があります。
相手インク影響軽減0.0(サブ0)のスピナーのチャージ中の移動速度は、それぞれのスピナーのヒト移動速度アップ0.0の50%の移動速度である。
すなわち、ハイドラントの場合、通常のチャージ中の移動速度が0.40であるため、サブ0の相手インク内でのチャージ中の移動速度は0.20となる。
クーゲルシュライバーの場合、通常のチャージ中の移動速度が0.86であるため、サブ0の相手インク内でのチャージ中の移動速度は0.43となる。
相手インク影響軽減5.7(メイン3サブ9)のスピナーのチャージ中の移動速度は、それぞれのスピナーのヒト移動速度アップ0.0の100%の移動速度である。
つまり、最大で2.0倍の移動速度になるため、ハイドラントでは0.40、クーゲルシュライバーでは0.86となる。
- 調整先1 サブ0 (基本ギアパワー0.0個分)
非射撃時の移動速度 0.24
射撃時の移動速度 0.12
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の50%
欠点
一切付けない場合の移動速度。
非射撃時の移動速度が通常の4分の1しかないため、相手インクを抜けるのに手間がかかる、射撃時の移動速度もスプラシューターですら6分の1になるため引っかかって詰めきれないことが多い。
後述のサブ1の移動速度を考えると相手インクの移動速度の面ではサブ0は厳しいと感じる。
- 調整先2 サブ1 (基本ギアパワー0.3個分)
非射撃時の移動速度 0.334
射撃時の移動速度 0.210
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の54.75%
利点
非射撃時の移動速度がサブ0の1.39倍、射撃時の移動速度がサブ0の1.75倍、スピナーのチャージ中の移動速度がサブ0の1.09倍となる。
サブ1の特徴は射撃時の移動速度の変化の大きさである。
75%も上昇するので射撃しながら敵に詰める動きが一気に強くなる。詰めてキルを取るシューターならば付けるべきだと思う。
- 調整先3 サブ2 (基本ギアパワー0.6個分)
非射撃時の移動速度 0.395
射撃時の移動速度 0.247
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の59.5%
利点
非射撃時の移動速度がサブ0の1.64倍、射撃時の移動速度がサブ0の2.05倍、スピナーのチャージ中の移動速度がサブ0の1.19倍となる。
ここまで来ると非射撃時の移動速度と射撃時の移動速度が随分早くなる。
- 調整先4 サブ3 (基本ギアパワー0.9個分)
非射撃時の移動速度 0.444
射撃時の移動速度 0.274
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の63.7%
利点
非射撃時の移動速度がサブ0の1.85倍、射撃時の移動速度がサブ0の2.28倍、スピナーのチャージ中の移動速度がサブ0の1.27倍となる。
この時点で射撃時の移動速度はギアパワーを最大まで付けた場合の50%に相当する効果を得ており、残りのギアパワー全てを相手インク影響軽減に付けることでようやく残りの50%を得られる。
ここまでスピナーのチャージ中の移動速度はほぼ線形に上昇する
- 調整先5 メイン1 (基本ギアパワー1.0個分)
非射撃時の移動速度 0.459
射撃時の移動速度 0.282
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の65.2%
利点
非射撃時の移動速度がサブ0の1.91倍、射撃時の移動速度がサブ0の2.35倍、スピナーのチャージ中の移動速度がサブ0の1.30倍となる。
得られる利点はサブ3と大体同じであるため、サブスロット枠を他のギアパワーに回したい場合に行うと良いと思う。
- 調整先6 サブ5 (基本ギアパワー1.5個分)
非射撃時の移動速度 0.526
射撃時の移動速度 0.315
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の71.7%
利点
非射撃時の移動速度がサブ0の2.19倍、射撃時の移動速度がサブ0の2.62倍、スピナーのチャージ中の移動速度がサブ0の1.43倍となる。
ここで、非射撃時の移動速度の上昇の折り返しを迎えており、残りのギアパワー全てを相手インク影響軽減に付けることでようやく同じだけ上昇する。
- 調整先7 サブ6 (基本ギアパワー1.8個分)
非射撃時の移動速度 0.560
射撃時の移動速度 0.331
スピナーのチャージ中の移動速度 通常の75.2%
利点
非射撃時の移動速度がサブ0の2.33倍、射撃時の移動速度がサブ0の2.75倍、スピナーのチャージ中の移動速度がサブ0の1.5倍となる。
ここでようやく、スピナーのチャージ中の移動速度の上昇の折り返しを迎えており、残りのギアパワー全てを相手インク影響軽減に付けることでようやく同じだけ上昇する。
他にも調整先はまだまだ書けるかもしれないが、相手インクでの移動速度は人によって欲しい数値が異なるため具体的な数値を見ても答えは導きにくいと筆者は思う。
数値を参考に自分にあった値を見つけて欲しい。
3.2. 相手インクの中でのジャンプ力の向上
相手インク影響軽減を付けることでサブ0の時のジャンプ力が0.8、メイン3サブ9の時のジャンプ力が11.0となる。
具体的な調整先はないが、ジャンプしている間はスリップダメージが入らないので、相手インク上でのジャンプ力が向上することはスリップダメージを受けない時間を延ばせることに繋がることを考えると有用な効果である。
3.3. スリップダメージの上限
スリップダメージの上限は相手インク影響軽減のギアパワーによってことなる。
相手インク影響軽減0.0(サブ0)の場合のスリップダメージ上限は40.0、相手インク影響軽減5.7(メイン3サブ9)の場合のスリップダメージ上限は20.0である。
- 調整先1 サブ0 (基本ギアパワー0.0個分)
スリップダメージの上限 40.0
欠点
サブ0の場合、スリップ上限の状態で60.0以上のダメージ受けると死んでしまう。
下記のサブ1で耐えられるものが全て死ぬ可能性が出てくるので、 警戒したいものがあるならばサブ0は避けるべきである。
- 調整先2 サブ1 (基本ギアパワー0.3個分)
スリップダメージの上限 38.1
利点 スリップダメージ上限の状態で61.8ダメージの攻撃まで耐える。
60.0〜61.8ダメージの攻撃
クラッシュブラスターの直撃×1、クイックボムの直撃×1、トーピードの直撃×1、クラッシュブラスター爆風×2、ボトルガイザーのフルオートの弾×2、パブロの振り攻撃×2、14式竹筒銃・甲のノーチャージ弾×2、オーバーフロッシャーの弾×2、スプラマニューバーの弾×2、スプラッシュボムの爆風×2、キューバンボムの爆風×2、カーリングボムの爆風×2、ロボットボムの爆風×2、ジェットパックの遠爆風×2、マルチミサイルの遠爆風×2、カーリングボムの接触×3
様々なものが含まれているが、有用なものはクラッシュブラスターの直撃×1、クイックボムの直撃×1を耐える程度であろう。
特に、これらの初弾の爆風を食らって足元を塗られてしまい、その後スリップダメージを受けて蓄積ダメージが40.0になった状態で2発目に直撃を食らって死ぬことを回避できることは利点である。
各種ボムの爆風は単に耐えるだけでなく、インクアーマーが破壊されないことを考慮するならば、同じサブ1でも爆風ダメージ軽減・改の方がよい。
トーピード直撃はロックオン攻撃の場合、直撃を耐えても飛び散るインクで死ぬ可能性が高い。
14式竹筒銃・甲は少しでも多くチャージされると死ぬだけでなく、メイン性能アップでダメージが増加しても死ぬので全くあてにならない可能性が高い。
- 調整先3 サブ2 (基本ギアパワー0.6個分)
スリップダメージの上限 36.2
利点 スリップダメージ上限でも61.9~63.7ダメージの攻撃を耐えられる
61.9~63.7ダメージの攻撃
.96ガロンの弾×1、ヒッセンの振り攻撃×1
スリップダメージ上限でも62.0ダメージのヒッセンの振り攻撃×1を耐えるので、クイックボムの近爆風(35.0)+スリップダメージ+ヒッセンの攻撃の範囲攻撃対策として有効である。Ver.1.2.0以前のようなヒッセンが活躍する環境ならば採用の価値が高くなると思われる。
一方、.96ガロンはメイン性能アップでダメージが増加するため、サブ2では対策不十分であるといえる。
- 調整先4 サブ4 (基本ギアパワー1.2個分)
スリップダメージ上限 32.9
利点1 メイン性能アップで擬似確3を狙うブキの対策になる
スリップダメージ上限が32.9となっており、33.3を下回っているため、メイン性能アップをダメージキャップまで付けたシャープマーカー、L3リールガン、ハイドラントの半チャージ、スプラマニューバー、デュアルスイーパー、クアッドホッパーブラックの1発目を食らってから2発目までの間にスリップダメージを受けて擬似確になってしまうことを防げる。
この効果に関しては下記の動画が参考になると思う。
相手インク影響軽減を1,1付けた場合はスリップダメージの上限は32.3になるためスリップダメージ上限でもデュアルスイーパーの擬似確2は成立しなくなる
— スムス (@rougsmth) 2020年5月17日
相手インク影響軽減サブ4でも同様のことが可能 pic.twitter.com/TRatfNywiw
上記の応用として、相手インク影響軽減1,1付けている場合は先に33.3ダメージの弾を受けてから相手インクを踏んでも擬似確にはならない
— スムス (@rougsmth) 2020年5月17日
(相手のデュアルスイーパーカスタムは相手インク影響軽減をメイン1サブ1付けています)
サブ4でも同様のことが可能 pic.twitter.com/A2EhhpiwkF
Ver.5.2.0では、メイン性能アップをメイン2サブ9(基本ギアパワー4.7個分)以上付けて擬似確3を行うデュアルスイーパーカスタムが高い使用率を誇っているが、こちらは相手インク影響軽減をサブ4(基本ギアパワー1.2個分)以上付けるという相手に比べて少ないギアパワー数で擬似確3を対策することができる。ただし、メイン性能アップを付けて減衰ダメージを緩和して確定数4発~6発を維持することは対策できないので注意が必要である。
Ver.5.0.1でのL3リールガンの場合は、メイン性能アップをサブ6(基本ギアパワー1.8個分)以上付けることでダメージキャップになり、遭遇率が高いL3リールガンのミラーマッチに一方的に勝ちやすくなり、実現するだけのギア枠にも余裕があるため有用であった。しかし、Ver.5.2.0では、L3リールガンはメイン性能アップをサブ8(基本ギアパワー2.4個分)以上付けることででダメージキャップに変更され、他の部分も弱体化したので、相手インク影響軽減サブ4と両立することは難しくなっている。それでもL3リールガン同士のミラーマッチが想定される場合の選択肢の1つとしては有用かもしれない。
利点2 トラップの遠爆風×3の対策になる
相手インク影響軽減サブ4に加えて、爆風ダメージ軽減・改をサブ1付けることで、トラップ(遠爆風)×3のダメージを33.3×3ダメージに軽減することができ、1発目の後にスリップダメージ受けて倒されてしまうことを防げる。
安定感を求めるならば爆風ダメージ軽減・改をサブ2に増やして31.7×3ダメージに軽減するとよい。
利点3 クイックボム3連投とタンサンボムの対策になる
相手インク影響軽減サブ4に加えて、爆風ダメージ軽減・改をサブ2付けることで、クイックボム(近爆風)×3や1回35.0ダメージのタンサンボム(遠爆風)×3を32.4×3に軽減することができ、1発目の後にスリップダメージを受けて倒されてしまうことを防げる。
クイックボム、タンサンボム、トーピードは他のサブウェポンと爆風ダメージ軽減・改の軽減倍率が低いため、同じ35.0ダメージのトラップを33.3で耐えることができる爆風ダメージ軽減・改をサブ1だとクイックボムやタンサンボムでは33.6ダメージを受けて死ぬので注意。
現在はクイックボムのインク効率アップ(サブ)の効果が低いように変更されてクイックボムを3連投されることはほぼ見なくなったが、Ver.1.4.0以前のようにクイックボムが3連投されることが流行した場合の対策として役に立つだろう。
利点4 メイン性能アップを付けたシャープマーカーネオ、L3リールガンD、スプラマニューバーのクイコン対策になる
相手インク影響軽減サブ4に加えて、爆風ダメージ軽減・改をサブ2付けることで、クイックボムのダメージが32.4に軽減しつつ、スリップダメージ上限を33.3未満に軽減しているので、クイックボム(近爆風)35.0+メイン2発33.3で倒すコンボの対策ができる。
ただし、Ver.5.0.1において使用率の高いL3リールガンDはメイン2発を耐えても4F後に3発目が飛んできて死ぬ確率が高く、直撃が当てられた場合も死ぬので対策として機能するのかはよく検討した方が良いだろう。
- 調整先5 メイン1サブ1 (基本ギアパワー1.3個分)
スリップダメージ上限 32.3
得られる利点はスリップダメージ上限が0.6低い以外はサブ4とほぼ同じ。
サブスロット枠を他のギアパワーに回したい場合に行うと良いと思う。
- 調整先6 サブ6 (基本ギアパワー1.8個分)
スリップダメージ上限 29.9
利点 スリップダメージ上限でも70.0ダメージの攻撃を耐えられる
70.0ダメージの攻撃
バケットスロッシャーの攻撃×1、スプラシューターの弾×2、ラピッドブラスターの爆風×2、Rブラスターエリートの爆風×2、クイックボム(近爆風)×2、トーピード転がし(爆風)×2
ここまで積むことで70.0ダメージまでの攻撃に耐えられる
これに加えて爆風ダメージ軽減・改をサブ1付けることで、バケットスロッシャーソーダのスプラッシュボム+メインのコンボやスプラシューターコラボのスプラッシュボム+メインのコンボの対策になる。
だが、ここまで付けるとギア枠の圧迫が大きく、スリップダメージ上限になること自体が少なくなるため、有用性があるのかは吟味すべきである。
- 調整先7 メイン1サブ3 (基本ギアパワー1.9個分)
スリップダメージ上限 29.4
得られる利点はスリップダメージ上限が0.5低い以外はサブ6とほぼ同じ。
サブスロット枠を他のギアパワーに回したい場合に行うと良いと思う。
3.4. スリップダメージを受けない時間
一例として個人的によく使われている印象のあるギアパワー数と効果を紹介する。
相手インク影響軽減0.0では0F、相手インク影響軽減0.3(サブ1)では10F、相手インク影響軽減0.6(サブ2)では15F、相手インク影響軽減1.0(メイン1)では20F、相手インク影響軽減1.9(メイン1サブ3)では27F、相手インク影響軽減5.7(メイン3サブ9)では39Fである。
この時間はスリップダメージを受けないため、メイン性能アップの効果でダメージキャップまでダメージを上げた相手の攻撃を受けても確定数(相手を倒すまでに必要な攻撃数)を減らされることはない。
スリップダメージを受けない時間には細かな仕様が存在するので詳細に解説していく。
3.4.1. スリップダメージ無敵時間が復活するまでのクールタイム
この効果のスリップダメージを受けない時間には無敵時間を復活させるために必要なクールタイムが存在する。
例えば、相手インク影響軽減を5.7個(メイン3サブ9)分つけて39Fまでスリップダメージを受けないクアッドホッパーブラックを使用する。
1回目のスライドで相手インクに入り、2回目のスライドで自分インクに戻った場合はスリップダメージが発生しない。しかし、1回目のスライドで相手インクに入り、2回目のスライドで自分インクに戻り、3回目のスライドで再度相手インクに入り、4回目のスライドで自分インクに戻った場合、3回目のスライドの途中でスリップダメージを受けてしまう。
この説明を簡単に動画にすると以下のようになる。
このため、あらかじめ相手のインクを踏んでから、再度相手のインク内で戦うと無敵時間が減っているため擬似確で倒されることがあるので注意が必要である。
検証によると相手インク影響軽減の無敵時間が復活するまでのクールタイムはおよそ45Fとのこと。このクールタイムよりも短い間隔で相手インクを踏む行動を挟むといつまで経ってもスリップダメージへの無敵効果は復活しないので注意が必要である。
下記の動画がわかりやすいと思う。
安全靴を積んだら、敵インクを踏んだ時にダメージ回復までの時間がリセットされないのかどうかという検証 #Splatoon2 #スプラトゥーン2 #NintendoSwitch pic.twitter.com/RK1BXV4mWU
— ヤグラ乗りガチ勢茜ちゃん (@Kotonoha_yagura) 2020年5月17日
このようにスリップダメージ無敵時間があるからといって相手インクを小刻みに踏んでしまうと無敵効果を活かせないので 、相手インク影響軽減を付けた場合でも極力相手のインクは踏まないように行動することを心掛けると良いと思う。
3.4.2. ダメージを受けている場合のスリップダメージ無敵時間について
スリップダメージを受けるよりも先に相手の攻撃を受けた場合でもスリップダメージ無敵時間は存在する。
検証動画として下記の動画が参考になると思う。
参考資料
— スムス (@rougsmth) 2020年5月17日
こちらのデュアルスイーパーは33.3ダメージ与えるまでメイン性能アップを付けています
相手のデュアルスイーパーカスタムは相手インク影響軽減をメイン1付けています
スリップダメージ上限は33.9なのでスリップが入れば擬似確3になるはずですが被弾後にインクを踏んでも擬似確3になりません pic.twitter.com/MnUTfAkiGu
このように被弾後にデュアルスイーパーカスタムがインクを踏むようにスライドをしても擬似確3にならないことからスリップダメージを受けていないことがわかる。このため、スリップダメージと相手からの攻撃によるダメージは別物として扱われていると想定される。
調整先
- 調整先1サブ0 (基本ギアパワー0.0個分)
無敵時間0F(0.0秒)
相手インク影響軽減を何もつけていないので当然だが、スリップダメージ無敵時間は一切ない。
そのため相手インクを踏んだ1Fから即座にスリップダメージを受ける。
ただし、スプラローラーやリッター4Kのようにそもそも相手と正面から撃ち合いにならない、または、撃ち合ってもまず勝てないようなブキの場合は、擬似確に関係なく倒されてしまうことや、そもそも相手インクを踏まないために擬似確を食らわなかったりするので、相手インク影響軽減を積まないという選択肢は大いにありだと思う。
- 調整先2 サブ1 (基本ギアパワー0.3個分)
無敵時間10F(0.167秒)
筆者としてはスリップダメージの無敵時間の調整先としてサブ1は微妙だと思っているが、使用者が多いことと後述の説明のために記述する。
一見すると最大39Fの内10Fの無敵を得られるので、費用対効果が良さそうに思えるが、実際には10Fでは相手の攻撃を受ける前に無敵時間が切れることが多い。生き残ったら運が良かった程度に思うべきだろう。
10Fの無敵時間を活かしやすいブキはマニューバー種であると思う。スライドで移動する軌道の途中に相手のインクが挟まっていた場合、サブ0ではスリップダメージを受けてしまうが、サブ1付けることでスリップダメージを回避できる。マニューバー種でギア枠が厳しい場合の選択肢としては有用であると思う。
筆者としては、サブ1は射撃中の移動速度の向上や1Fごとのスリップダメージの減少目当てでは有用であるが、無敵時間目当てで付けるのは非推奨である。
- 調整先3 サブ2 (基本ギアパワー0.6個分)
無敵時間15F(0.25秒)
最もよく使われている調整はこのサブ2であると思う。
実際、筆者も擬似確対策としてサブ2以上にすると多少生き残る場面が出ていると感じる。
無敵時間が15Fまで延びるとできることが結構増える。
利点1 無敵時間の間にジャンプが間に合う
全ブキ共通でできることとして無敵時間の間にジャンプが間に合うようになる。
ジャンプに必要な時間は12F(0.2秒)であり、サブ1の10F(0.167秒)では足りなかったが、サブ2の15F(0.25秒)ならばジャンプが間に合う。
ジャンプをすることによって滞空している間は相手インクを踏まないのでスリップダメージを受けず、44F程度の無敵時間が得られる。
メイン3サブ9をつけて得られる無敵時間が39Fなのでスリップダメージの無敵時間としては非常に大きいことがわかる。
参考資料として私がこの情報を得たきっかけであり、この仕様をわかりやすく説明したkenkyo氏のツイートのリンクを貼らせていただく。
安全靴サブ2積みの利点について。サブ2以上積むと、インクを踏んでからすぐにジャンプすることで、スリップダメージが入るまでの猶予(無敵時間)を44~45 F稼ぐことができます。これは安全靴3,9(57)で無敵時間が39 Fであることを考慮すると、有用なtipsと思われます #インク影響軽減 #Splatoon2 pic.twitter.com/ZUW2XpbBx2
— kenkyo (@prinme_) October 14, 2019
ただし、ジャンプしているということは、大多数のシューター、ブラスター、マニューバー、スピナーの場合は弾の拡散が増加してしまうので、弾が外れて結局相手を倒せないことが多く、安定して運用ができるのは、下記のメインを持つブキ程度であると思われる。
・ジャンプ撃ちの拡散が0°のブキ
シャープマーカー、ボトルガイザー初弾
・ジャンプ撃ちの拡散が1°のブキ
H3リールガン
・ジャンプ撃ちで拡散が増加せず、相手をチャージなしで倒せるブキ
パブロ、ホクサイ、バケットスロッシャー、ヒッセン、スクリュースロッシャー、オーバーフロッシャー、エクスプロッシャー、パラシェルター、キャンピングシェルター、スパイガジェット
・ジャンプ撃ちで拡散が増加せず、チャージ中でもチャージ速度が落ちないブキ
スクイックリン
H3リールガンの次にジャンプ撃ちの拡散が少ない6°のプライムシューターやL3リールガンも候補として考えたが、同じ拡散6°であるメイン性能アップ0のスプラシューターの照準ギリギリ(射程2.3本)の地上撃ちの1発の命中率が90%程度であることを考えると、3発命中する確率は70%程度であり、スリップダメージの回避のためだけにジャンプ撃ちを多用するのは安定性に欠け、筆者には微妙だと感じたことから候補には入れなかった。
相手インク内でのジャンプ力は相手インク影響軽減を積めば積むほど高くなるので、ギアパワー数を増やせば滞空時間によるスリップダメージの無敵時間はさらに長くなることも覚えておくと良いと思う。
利点2 L3リールガンのワントリガーを撃って確定で足元が塗られるまでの時間に間に合う
L3リールガンで足元を塗られるのは1発目か、2発目か、3発目かのいずれかを撃った3F後であるため、一番遅くなる3発目に足元を塗る場合を想定する。
L3リールガンが3発撃つまでに必要な時間は、
射撃前隙2F+初弾発射1F×3+発射間隔3F×2+足元飛沫塗り3F=14
の合計14Fとなり、サブ2の15Fで間に合う。
ただし、イカ状態からだと前隙が10F増加するので、安定化を狙うならば、サブ2より多く付けることで無敵時間を長くして、スリップダメージの回避がしやすくすることも必要であると考えるべきである。
また、L3リールガンは3発目の射撃後に射撃後隙3F+休息6Fの合計9Fの後隙があるため、自身のメインで足元を塗ってスリップダメージを回避しても、この9Fの間に足元を塗られてしまえばダメージを受けるので注意が必要である。
- 調整先4 サブ3(基本ギアパワー0.9個分)
無敵時間 19F(0.317秒)
利点1 パブロの2振りで足元が塗られるまでの時間に間に合う
パブロの振り攻撃は2、8、14と6n+2(n=0,1,2…)の振り攻撃の終わりに足元が確定で塗られる。
パブロは1振り前隙1F+後隙6Fの7F連射で14F目で足元が塗られる。
一応、サブ2の15Fでもギリギリ間に合うのだが1Fしか猶予がないため非常にシビアであり、現実的ではないので、スリップダメージの回避目的で積むならばサブ3が最低であると思う。
利点2 スパッタリーのスライド1回から射撃までの時間に間に合う
スパッタリーがスライドを1回してから射撃開始するまでの時間は、
スライド前隙4F+スライド中8F+スライド後射撃前隙4F
の合計16F必要で、17F目から射撃開始である。
スパッタリーのスライド射撃のキルタイムは8Fであり、メイン性能アップで擬似確を行うH3リールガンの5Fを除けば、全ブキ最速キルタイムタイであるためほとんどの場合は一方的に撃ち勝てる。
ただし、スパッタリーのスライド射撃は足元が塗られるまでの弾数が乱数で安定していないため、射撃を開始してもスリップダメージの回避は確定しないので注意が必要である。
安定を求めるならば、さらに多くの相手インク影響軽減を付けることを推奨する。
ちなみにスライド2回から射撃までの時間は、
スライド前隙4F+スライド中8F+スライド2回目までの前隙32F+スライド中8F+射撃前隙4F
の合計56Fが必要なので、メイン3サブ9無敵時間の39Fを超えており、スリップダメージの回避は不可能である。
利点3 H3リールガンのワントリガーを撃って確定で足元が塗られるまでの時間に間に合う
H3リールガンが足元を塗られるのは3発目を撃った次の1F後に確定であるため、H3リールガンが3発撃つまでに必要な時間は、
射撃前隙2F+初弾発射1F×3+発射間隔5F×2
の合計15Fとなり、サブ3の19Fで間に合う。
ただし、H3リールガンは3発目の射撃後に射撃後隙5F+休息17Fの合計22Fという軽視できない後隙があるので、後隙の最中にスリップダメージ関係なく倒される可能性があり、有用性は吟味すべきである。
- 調整先5 メイン1(基本ギアパワー1.0個分)
無敵時間 20F(0.333秒)
スリップダメージ上限 33.9
得られる利点は無敵時間が1F長い以外はサブ3とほぼ同じ。
サブスロット枠を他のギアパワーに回したい場合に行うと良いと思う。
- 調整先6 サブ4(基本ギアパワー1.2個分)
無敵時間 22F(0.367秒)
スリップダメージ上限 32.9
利点1 スリップダメージ上限33.3を下回るため擬似確3のブキに強くなる
多くのブキにとってこの調整の利点は無敵時間だけではなく、スリップダメージ上限の項目で先述したように、スリップダメージの上限が32.9となり、メイン性能アップをダメージキャップまで付けたシャープマーカー、L3リールガン、ハイドラントの半チャージ、スプラマニューバー、デュアルスイーパー、クアッドホッパーブラックの1発目を食らってから2発目までの間にスリップダメージを受けて擬似確になってしまうことを防げることが大きい。
利点2 ホクサイの2振りで足元が塗られるまでの時間に間に合う
ホクサイの振り攻撃は2、8、14と6n+2(n=0,1,2…)の振り攻撃の終わりに足元が確定で塗られる。
ホクサイは1振り前隙1F+後隙9Fの10F連射で行われるので20Fで足元が塗られる。
正直、2Fしか猶予がないのでシビアだが、ギアパワーの必要量が多くなってきているためこれ以上は厳しく、ホクサイのキルタイムが20Fと機動力と射程の割に遅めなので有用性も怪しいことから、どうしてもホクサイでスリップダメージを回避したい人向けだと思う。
- 調整先7 メイン1サブ1(基本ギアパワー1.3個分)
無敵時間 23F(0.383秒)
スリップダメージ上限 32.3
得られる利点は無敵時間が1F長い以外はサブ4とほぼ同じ。
サブスロット枠を他のギアパワーに回したい場合に行うと良いと思う。
- 調整先8 メイン2サブ3(基本ギアパワー2.9個分)
無敵時間 33F(0.550秒)
スリップダメージ上限 25.4
検証の結果、メイン性能アップをダメージキャップまで付けた14式竹筒銃が1発外した後にほぼ最速でフルチャージ擬似確1弾を受けても耐える場合に必要なギアパワーである。
14式竹筒銃が最速でフルチャージ連射を行う場合の理論値のFは26Fである。
14式竹筒銃のF計算式は下記のサイトを使用させていただいた。
実際の検証では7F遅れる原因は、推測ではあるがコントローラーの遅延で約6F遅れることや相手との距離が少し離れていて着弾に2Fかかるといったことから33Fで耐えることになると思われる。
ただし、ここまで相手インク影響軽減のギアパワーを積むと非常に重く、相手が1Fでも長くフルチャージをキープしているとあっけなく擬似確1が発生してしまう。そもそもフルチャージがダメージキャップになるまでメイン性能アップを付けた14式竹筒銃での最速キルタイムはギリギリ100ダメージを超えるように半チャージ×2を行った場合の30F(メイン性能アップ0では33F)であり、1発外しからのフルチャージの擬似確1は最速キルの手段ではない。このことから14式竹筒銃の対策としては筆者は非推奨である。
大体スリップダメージの無敵時間の調整については上記であり、それ以上相手インク影響軽減のギアパワーを付ける場合は、無敵時間の増加や上記の効果を安定して発動させたい場合になると思う。
他にも調整先があれば教えていただきたい。
ただし、スリップダメージの無敵時間を延ばそうが最大でも39Fであり、結構な頻度でスリップダメージを食らうときは食らうので注意して欲しい。
また、スリップダメージの無敵時間を付けて、メイン性能アップによる擬似確の対策をした後に待っているのは、当たり前ではあるが素のキルタイム勝負であることを忘れないで欲しい。
例えば、キルタイム18Fの相手インク影響軽減を付けたデュアルスイーパー VS キルタイム16F(擬似確ならば8F)のメイン性能アップのプライムシューターが正面から撃ち合えば、下記のようにデュアルスイーパー側が撃ち負けるので注意が必要である。
疑似確対策に相手インク影響軽減をメイン1サブ1付けてみたけど、デュアルスイーパーくらい遅いと疑似確でなくてもプライムシューターに負けるから微妙だね #Splatoon2 #スプラトゥーン2 #NintendoSwitch pic.twitter.com/d4inmzkG1O
— スムス (@rougsmth) September 22, 2019
3.5. 1Fごとのスリップダメージ
1Fごとのスリップダメージは相手インク影響軽減のギアパワーによって変化するが、他の相手インク影響軽減の効果と比べて非常に特殊である。
1F毎のスリップダメージは、
- 相手インク影響軽減0.0(サブ0)では1Fごとに0.3ダメージ
- 相手インク影響軽減0.3〜2.5(サブ1〜メイン1サブ5)では1Fごとに0.2ダメージ
- 相手インク影響軽減2.6〜5.7(メイン2サブ2〜メイン3サブ9)では1Fごとに0.1ダメージ
という極端な変化をする。
これは、スリップダメージの計算式が計算の最後に小数第2位を切り捨てするという処理を行っているためであると思われる。
このため1F毎のスリップダメージの調整先は3種類しか存在しない。
- 調整先1 サブ0 (基本ギアパワー0.0個分)
1F毎のスリップダメージ 0.3
サブ0の場合、スリップダメージ上限まで134Fで到達してしまう。
特に34Fで10ダメージ受けることは痛く、足元を塗られた場合、パラシェルターやエクスプロッシャーの90ダメージで1撃死しやすい。
- 調整先2 サブ1 (基本ギアパワー0.3個分)
1F毎のスリップダメージ 0.2
0.3(サブ1)積むだけでスリップダメージを3分の2に抑えられる。
スリップダメージの無敵時間も合わせるとスリップダメージ上限まで201Fと67Fも伸ばすことができ、スリップダメージと合わせてパラシェルターやエクスプロッシャーの90.0ダメージを受けて1撃死することを減らせるため有用である。
サブ1をつける場合の有用な点の1つである。
- 調整先3 メイン2サブ2 (基本ギアパワー2.6個分)
1F毎のスリップダメージ 0.1
ここまで付けることでスリップダメージを通常の3分の1に抑えられるがギアの圧迫が大きく、下記のスリップダメージを受けない時間も考えると約300F(=5秒)もスリップダメージを受け続けない限り、スリップダメージの上限に達しないため、スリップダメージ対策としては過剰気味である。
この恩恵を得るために実際の対戦で採用することは皆無と言って良いだろう。
3.6. スリップダメージを受けない範囲の追加
下記のように相手インク影響軽減をサブ2以上付けると相手のインクの端ではスリップダメージを受けなくなる効果がある。サブ0やサブ1では受けてしまう。
安全靴サブ1とサブ2の決定的な違いはこれ😊 pic.twitter.com/65LAgxvxVi
— ヤグラ乗りガチ勢茜ちゃん (@Kotonoha_yagura) 2020年5月17日
ちなみに
— ヤグラ乗りガチ勢茜ちゃん (@Kotonoha_yagura) 2020年5月18日
安全靴0,2インクちょい踏み vs 99.9疑似確竹
もがいてるけどちゃんと耐える #Splatoon2 #スプラトゥーン2 #NintendoSwitch pic.twitter.com/AsH3uBszeC
この効果は相手インクの"端"でのみスリップダメージを受けないだけであり、それよりも相手インクの内側に入れば通常通りスリップダメージを受ける。また、サブ2からさらに多く相手インク影響軽減のギアパワーをつけてもスリップダメージを受けない範囲はほとんど変化しないようである。
筆者もこのヤグラ乗りガチ勢茜ちゃんの検証動画を見るまで把握していなかった効果であり、この効果については公式のアップデート履歴を見ても一切記述がなく、初期からこのような効果があったのか、どこかのタイミングで追加されたのか、そもそも意図して付与された効果なのか不明である。
4. まとめ
複数の項目で相手インク影響軽減の調整について書いたが複雑なので、表にしてまとめた。
下のギアパワー数になるほど、上のギアパワーの効果に追加されていく形になると見て欲しい。
具体的な利点 | 相手インク影響軽減の量(ギアパワー数) |
デフォルト | 0.0(サブ0) |
・1F毎のスリップダメージが0.2に減少する =マニューバーのスライド中にスリップダメージを受けることをなくしたり、エクスプロッシャーやパラシェルターの90.0ダメージで一撃死を減らせる |
0.3(サブ1) |
・スリップダメージ上限でも62.0ダメージのヒッセンの振り攻撃×1を耐える ・スリップダメージを受けない範囲が追加される |
0.6(サブ2) |
・スリップダメージの無敵時間の間にパブロの2振りで確定で足元が塗られる ・スリップダメージの無敵時間の間にスパッタリーのスライド1回から射撃開始までできる ・スリップダメージの無敵時間の間にH3リールガンのワントリガーを撃って確定で足元が塗られる ・射撃時の移動速度が上昇の折り返しを迎える |
0.9(サブ3) |
・サブスロットを空けつつサブ3の上位互換の利点を得られる ※以降同じ理由のメイン1関連は省略します |
1(メイン1) |
・スリップダメージの上限が33.3を下回る =メイン性能アップで擬似確3を狙うブキ(シャープマーカー、L3リールガン、ハイドラントの半チャージ、スプラマニューバー、デュアルスイーパー、クアッドホッパーブラック)の対策になる ・爆風ダメージ軽減・改をサブ1つけることでトラップの遠爆風×3の対策になる ・爆風ダメージ軽減・改をサブ2つけることでクイックボム3連投とタンサンボムの対策になる ・メイン性能アップを付けたシャープマーカーネオ、L3リールガンD、スプラマニューバーのクイコン対策になる ・スリップダメージの無敵時間の間にホクサイの2振りで確定で足元が塗られる |
1.2(サブ4) |
・非射撃時の移動速度の上昇の折り返しを迎える | 1.5(サブ5) |
・スリップダメージの上限が30.0を下回る =スリップダメージの上限でバケットスロッシャーの攻撃×1、スプラシューターの弾×2、ラピッドブラスターの爆風×2、Rブラスターエリートの爆風×2、クイックボム(近爆風)×2、トーピード転がし(爆風)×2を耐えられる ・爆風ダメージ軽減・改をサブ1付けることで、バケットスロッシャーソーダのスプラッシュボム+メインのコンボやスプラシューターコラボのスプラッシュボム+メインのコンボの対策になる ・スピナーのチャージ中の移動速度の上昇の折り返しを迎える |
1.8(サブ6) |
・1F毎のスリップダメージが0.1に減少する | 2.6(メイン2サブ2) |
最大 | 5.7(メイン3サブ9) |
5. 感想
上記のようにスリップダメージは相手インク影響軽減と合わせて非常に複雑な仕様となっている。
スリップダメージを利用して疑似確を使用するブキに苦しんでいる方は、対策として調整先を参考に相手インク影響軽減をつけてみてはいかがだろうか。
6. 参考にさせていただいた情報
・相手インク影響軽減の詳細なデータ元
相手インク影響軽減 - Splatoon Wiki (現在は閉鎖済)
Splatoon 2 - Ability Effect Database
・検証結果を参考にさせていただいた方々
ヤグラ乗りガチ勢茜ちゃん (@Kotonoha_yagura) | Twitter
・14式竹筒銃の詳細なFに使用させていただいたデータ
検証/ブキ/メインウェポン - Splatoon2 - スプラトゥーン2 攻略&検証 Wiki*
コントローラー遅延検証 - スマブラSPECIAL 検証wiki - アットウィキ
上記の方々から削除依頼があった場合は該当箇所を削除させていただきます。
ご了承ください。
誤字や間違っている点、考察に対する意見があれば書いていただけると嬉しいです。
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【大規模な記事更新履歴】
2019年3月13日
Ver.4.4.0における記事を記述しました。
2019年11月14日
内容をVer.5.0.1に対応し、記事の構成と内容の大幅な加筆と変更を行いました。
2020年5月23日
内容をVer.5.2.0に対応し、自身の検証とヤグラ乗りガチ勢茜ちゃんの検証で新たに発見された情報を加筆しました。
最終更新日 2021年1月10日
目次からページ内の各章に遷移できるようにしました